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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
白黒の交流
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びアスナの右手のナイフが持ち上がり、さっきより強いライトエフェクトを帯び始めるのを見て、俺は慌ててこくこく頷いた。最前線攻略プレイヤー集団、通称《攻略組》の中でも目立つわけでない俺がなぜ、と思いつつも、意を決して言う。
「わ、わかった」
手を降ろし、アスナはフフンと強気な笑みで答えた。
翌日になって迷宮区へと向かう俺は、空を眺めながら物思いに
耽
(
ふけ
)
っていた。
「今のこの状態、この世界が、本当に茅場の作りたかった世界なのか……」
自分自信に向けた俺自身の問いには、誰も答えることはない。
どこかに身を潜めてこの世界を見ているはずの茅場は、今何を感じているんだ?
当初の血みどろの混乱期を抜け出し、一定の平和と秩序を保つこの現状は、茅場にとって失望と満足のどちらを与えているのか。弟子である俺でさえ、彼の思考全てを理解できたわけではない。
2年近くも経過し、救出はおろか外部からの連絡すらもたらされていない。今のプレイヤー達にできるのは、ただひたすら1日という時間を生き延び続け、前に進んでいくしかない。アインクラッドの結末に待つものは……死か、それ以上の過酷な運命か?
迷宮区へと続く森の小路は、昨夕の不気味さが嘘のようにぼのぼのとした空気に包まれていた。
梢
(
こずえ
)
の隙間から差し込む朝の光が金色の柱をいくつも作り出し、その隙間を綺麗な蝶がヒラヒラと舞う。残念ながら実体のないビジュアル・エフェクトなので、追いかけても捕まえることはできない。
柔らかく茂った下草を、さくさくと小気味良い音を立てて踏みしめながら、迷宮区へと向かう。
俺は周囲の索敵スキャンを行った。モンスターの反応はない。だが__。
サッと足を止めた。索敵可能範囲ギリギリにプレイヤーの反応があったのだ。後方に視線を集中すると、プレイヤーの存在を示す緑色のカーソルがいくつも連続的に点滅する。
犯罪者プレイヤーの集団である可能性はない。連中である可能性はない。連中は確実に自分達よりレベルの低い獲物を狙うので、最強クラスのプレイヤーが集まる最前線に姿を表すことはごく
稀
(
まれ
)
であるし、何より一度でも犯罪行為を犯したプレイヤーは、かなりの長期間カーソルの色が緑からオレンジに変化するからだ。俺が気になったのは集団の人数と並び方だった。
メインメニューからマップを呼び出し、可視モードにした。周囲の森を示しているマップには、俺の索敵スキルとの連動によってプレイヤーを示す緑の光点が浮かび上がった。その数、12。
パーティーは人数が増えすぎると連携が難しくなるので、5、6人で組むのが普通だ。しかし、並び方をよく見てみると、整然とした2列縦隊で進行していた。危険なダンジョンでならともかく、たいしたモ
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