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逆襲のアムロ
37話 まだ見えぬ夜明け 3.11
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んな組織が地球圏にはごまんといる。それが烏合の衆とはいえ多少の統率を持てば、連邦にとっては脅威だ」

フラウは息を飲んだ。私らと言えばただの市民だ。その市民が武力蜂起をする可能性をハヤトは示していた。確かにただの市民レベルな自分らが一端の軍艦を所有している話自体おかしい。フラウは時代が狂っていることを察した。

「確かに私たちがこんな舟に乗っていること自体が連邦にとって脅威だわ」

「そうだ。今や一市民がザクを所有する時代になってしまっている。そこに連邦は脅威を覚え議会開催に挑んだ節もあろう」

「そのために要塞の牽引ですか?」

ハヤトはフラウの問いかけに歯切れ悪く頷いた。各ラグランジュポイントの橋頭保と呼ばれる大型な箇所を失うことに管理を完璧にすることによって宇宙の支配をより簡素化できると考えられる。

コロニーの様な防衛力0な拠点など艦隊派遣で即座に吹き飛ばす事ができてしまう。石ころは中々破壊に手間取る。ハヤトは後もう一つ考えが浮かんでいたが、それはジオンならばやる手法かもしれない。ティターンズの地球愛に満ちたものが考えることではないと思い、特別口にすることは控えた。

* ラー・ヤーク艦内 展望ラウンジ

夜明け前、誰も寝静まってそのラウンジには2人しかいなかった。
1人はアムロ・レイ。もう一人はかつての宿敵であったシャア・アズナブル。このシャアは宇宙にいるシャアとは別人のシャアであった。宇宙のシャアがこの世界のシャアであり、アムロと今一緒にいるシャアこそがアムロの知るシャアであった。

席がカウンターの様に設置され、その向きはガラス張りで外に向いていた。そこに2人並び1つ席を飛ばして座っている。

「・・・私はお前と戦い、あの暖かなサイコフレームの共振に包まれていた」

「そうだったな」

アムロは素っ気ない。シャアは気にせずに話続けた。

「結局のところ、こんな別世界に私らは跳ばされた訳だ。あの時代、あの世界から邪魔者の様にな」

「そうかもしれないな」

「私は気付いた当初、不安定だった」

「・・・」

「だがサイアム・ビストに助けられて、調整を施された」

アムロは初めて反応した。

「サイアム・ビスト?」

「そうだ。かの老人が私に興味を持った。何故生きていたのかと。私にはわからなかった。最初はな」

シャアはアムロを視ようとせず真っすぐ夜明け空を見据えていた。

「私はシャア・アズナブルだったみたいだ」

「それはどういう意味だ」

「・・・実は本物のシャアはキシリアに殺されたのだ。前はな」

「・・・」

「前のシャアはシャア・アズナブルの戸籍を利用したのだ」

アムロはシャアの出生について初めて知った。シャアはそこが重要でな
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