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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第二十二話 戦いに変わる日
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 喜怒哀楽に包まれた日々は、いつまでも続いて欲しいと思った。

 だけど、やっぱりそう簡単に続くことはできなかった。

 何も解決してないのに、平穏な日常が続くなんてできない。

 ツケは必ず回ってくるのだから。

 ――――ツケが回ってきたのは、放課後になってすぐのことだった。


*****


 海鳴から離れた港にある沢山のコンテナ。

 バラバラに置かれ、積み上げられたそこは地上では迷路のようになっており、迷子になる恐れがある。

 ジュエルシードが一つ、そんなコンテナのそばに落ちていたことに気づいたのは、放課後になってすぐのこと。

 単独で捜索をしていたユーノから念話によって発覚し、俺と高町、逢沢姉妹は共に向かった。

 ただ、ジュエルシードそのものがなんの反応も起こさないため、到着してからは足での捜索になったため、俺と雪鳴、高町と柚那とユーノの二手に分かれることにした。

 反応、発見次第すぐに連絡すると言う約束を立てて捜索を初めて――――最初に発見したのは、俺と雪鳴だった。

「黒鐘……あれ?」

「そうだ。 だけど、まさか無反応だったなんてな」

 距離にして30メートルくらいの先、コンテナの間に落ちていた。

 今まで何も怒らなかったのは不幸中の幸いと言わざるを得ない。

 こんなところで今までのような暴走をしたら、人がいないとしても被害はデカイ。

「素手で触るのは危険だからアマネを当てて回収しよう」

「了解」

 俺は高町に念話でジュエルシードが見つかったことを伝えつつ、歩きながらジュエルシードに近づいた。

 オレンジ色の夕日の中でも、ジュエルシードは青い光を放ち、その存在を主張している。

 今まで誰の手にも渡らずにいたのが不思議なくらいに。

「――――ッ!?」

 最初は、なんとなくって感じだった。

 なんとなく嫌な予感がするって思った。

 だけどその予感は、一瞬にして現実のものになり、俺はすぐに振り向き――――銃の姿をしたアマネを横薙ぎに振った。

「良い反応だぁ!」

 アマネを握る右手に、強い衝撃が走る。

 まるで鈍器に殴られたんじゃないかっていうくらいの衝撃と同時に、目の前に激しい火花が散った。

 アマネの銃口の側面に衝突したのは、反りの深い太刀。

 黒く、暗い……闇のような色の刀身は、光を反射せずに飲み込んでいるかのように存在していた。

「黒鐘!?」

 その音と火花でようやく雪鳴も気づいた。

 俺を襲った、殺意を持った少年に。

「誰だ?」

 俺も同様に殺意をぶつけ、睨みつけながら問う。

 睨まれた少年は怯えず、むしろ獲物を見つけた獣のように笑みを
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