第二十八話 長崎での生活その八
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「蓮見さんって彼氏持ちの感じするのよね」
「そうなのよね、どうしてか」
「そんな雰囲気するのよね」
「言わないけれどはっきり態度に出てる」
「そんなのがね」
「妙に男の人の気配がするの」
「不意義と」
「そう?」
その指摘にだ、優花は自分の元の性別の名残だと察して内心ギクリとした。
しかしそれを隠してだ、こう言った。
「けれど私別にね」
「そういうことはないのね」
「そうなのね」
「ええ、ないわ」
内心の動揺を隠しつつ答えた。
「そうしたことは」
「そうなのね」
「言われてみれば何か妙に感じたし」
「男の人の気配ね」
「それを感じたのよ」
「そうなのね」
自分にまだ男の名残があったのかと思いつつだ、優花は応えた。
そしてその彼女にだ、女の子達はさらに言ってきた。
「それで部活決めたの?」
「どうすえるの?それで」
「部活何処に入るの?」
「やっぱり美術部?」
「ええ、学校の部活のことを色々見て聞いて考えたけれど」
暫くの間そうした、実際に。
「それで決めたけれど」
「どの部活に入るの?」
「それで」
「美術部に入りたいわ」
こう答えた。
「あそこにね」
「そうなのね、前の学校でも入っていたっていう」
「美術部に入るのね」
「そうするのね」
「そうしたいわ」
また答えた優花だった。
「今日にもで入部届け出すわ」
「そう、じゃあ楽しんでね」
「うちの美術部活動活発でね」
「絵も彫刻もしてるけれど」
「どれも楽しんでね」
「そうさせてもらうわね」
優花は笑顔で応えた、そしてだった。
自分が言った通りに入部届けを書いて顧問の先生に提出した、するとこの日のうちに美術部の所属となってだった。
優花は部活もはじめた、その部活の後でだった。
スーパーに通いそこで食材を買って自炊して入浴も次の日の洗濯の用意をして予習復習をして寝るのが日課になっていた。勿論食器も洗った。
この日は十二時までに予習復習まで済ませて寝ようとしたが優子から電話がかかってきた。それで出て色々と聞かれた。
「じゃあ学校では平和なのね」
「何もないわ」
「それでそっちの生活も」
「奇麗なアパートだしね」
「快適なのね」
「そうよ」
その通りとだ、姉に答えた。
「スーパーも品揃えがよくて安くて」
「いいっていうのね」
「お野菜もお魚も新鮮なの」
携帯電話の向こうの姉に笑顔で話した。
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