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亜人學園
入学
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【合格発表掲示板】

 男「…あった!あったぞ!…ついにやったんだ…合格したんだ!エリート学園に!」

 男「辛かった苦節十余年…ここまで長かったよ…」

 男「男と言うだけで奴隷のように扱われ… 学校に行くだけでも大変だった…」

 男「でもそれも今日までだ。今日からは僕も一人の学生として生きていけるんだ!」

 人狼姉「おー!弟よ、受かってたみたいだな!」

 吸血鬼姉「おめでとう」

 男「狼姉にヴァ姉もわざわざ来てくれたんだ」

 男「こうして無事合格できたのも姉さんたちのおかげだよ。ほんとうにありがとう」

 狼姉「ああ、流石にアイツは来れなかったが、おめでとうってさ」

 男「まぁ理事長だし、そういう約束だったしね」

 狼姉「あのヤロー死ぬほどグズりやがってメチャクチャ大変だったんだからな…」

 ヴァ姉「ヤローではないけど」

 狼姉「こんな時まで細けーこと言うなよなぁ、まったくよー」


 犬耳の獣人「センパーイ!見たッスよ!おめでとうッス!」

 男「後輩?!わざわざ来てくれたんだ!ありがとう」

 ヴァ姉「アレはなにかしら?」

 狼姉「せめて人扱いをだな…」

 後輩「あー、いや、私用もあったんッスけどね」

 男「?」

 男「ご親戚の方が?」

 後輩「いえ、自分の」

 男「ん?自分って…後輩の?え…受けたの?そもそも、後輩はまだ受験じゃ」

 後輩「飛び級したッス」

 男「」


 狼姉「あらま」

 ヴァ姉「…犬風情が」


 男「あ、ああ、そういえば頭良かったよね、ものすごく」

 後輩「ちなみに!自分も受かってたので、これからはずっと一緒ッスよ!」

 男「」

 ヴァ姉「聞捨てならない単語が聞こえたわね」

 狼姉「おいおい、今日は抑えてやれ。オレたちからの入学祝ってことでさ」

 ヴァ姉「」ギリ

 ヴァ姉「」ツー

 狼姉「そこまでか…」

 男「…うん…まぁ喜ばしいことなんだけど…そうも簡単に…」

 男「僕が青春を犠牲にして手に入れたものをこうもあっさり…」

 後輩「んなッ!なんで涙目になってるッスか!?そんなにいやなんスか…?」

 男「いや、そんなことないよ。うれしいさ」

 男「後輩は僕を対等に扱ってくれた唯一の友達だったからね」

 後輩「ならよかったッス!これからもよろしくお願いします、ッス!」

 男「こちらこそよろしくね」


 ヴァ姉「社交辞令は済んだようだし、もう帰りましょう」

 狼姉「おいおい大人げねーな」

 後輩「ほぁッ!?誰ッスか!?こちらのおねーさん方は!?」

 男「ああ、この二人は」

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