二十三話:プールサイド
[6/6]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
。
一瞬、ジャンヌ・オルタは何を言われたか分からずにポカンとするが、次の瞬間には顔を真っ赤にする。
「な、な、なな何言ってんのよ!? 頭でも打ったわけ!?」
『いや、水着を褒めてなかったから。今更だけど言いたくなった。すごく、綺麗だよ』
「はあ!? お世辞なんていらないわよ。私が綺麗とかあるわけないでしょ!」
混乱して、とにかく今の言葉を否定させようとしているジャンヌ・オルタに、ぐだ男は真剣な声で返す。
『そんなことない。黒のビキニが凄く似合ってるし、小さ目に入った柄も女の子らしいよ』
「う…う、うるさいわね。水着ばっか見てんじゃないわよ、変態!」
『どっちかというと、ジャンヌ・オルタばっかり見てた』
「だ、だから、気持ち悪いこと言ってんじゃないわよ…!」
喜べばいいのか、怒ればいいのか、決めかねてバシャバシャと水をかけてくるジャンヌ・オルタ。
そんな彼女に、ぐだ男は満面の笑顔でとどめを刺す。
『そういう素直じゃないところも、可愛いよ』
放たれた可愛いという言葉に、ゆでだこのように赤くなるジャンヌ・オルタ。
そして、恥ずかしさから目に涙をためて、ブルブルと震えながら小さく口を開く。
「……殺す」
『え?』
「あんたを殺して私も死んでやる!!」
恥ずかしさが殺意に変わり、容赦なくぐだ男をプールの底に沈めようとする。
具体的には、頭部に打撃を加えて意識を奪うという方法で。
『ちょっ! こんなとこで無理心中はダメでしょ!』
「うるさい! うるさい! うるさい! いいから黙って死になさい!!」
顔を真っ赤にしたジャンヌ・オルタとぐだ男のリアル鬼ごっこは、清姫達が帰ってくるまで続くのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ