二十三話:プールサイド
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、あんたのせいよ!!」
若干涙目になりながら、ぐだ男にあたるジャンヌ・オルタ。
ぐだ男の方は理由は分からないが、取りあえず頭を下げる。
だが、それだけでは彼女の気持ちは収まらなかった。
「とにかく動いて忘れましょう! 25mプールで競争ね! 負けたらアイスおごりなさいよ!!」
『ジャンヌ・オルタが負けたら?』
「フン。女性に奢ってもらうような甲斐性なしなの、あんた?」
『ずるい……』
「うるさいわね。いいから行くわよ! ほら、あんた達もよ」
そして四人は、ジャンヌ・オルタを先頭にして、レジャーを満喫していくのだった。
「あー……疲れた」
『今日はよく遊んだ……』
流れるプールにて、浮き輪に乗って流されて行くジャンヌ・オルタとぐだ男。
そろそろ日も沈みかけており、客の数もまばらになってきている。
因みに清姫とブリュンヒルデは、最後にウォータースライダーに乗ってくると言って、ここにはいない。
『結局、競争は俺の勝ちだったね』
「ノーカンよ、ノーカン。途中でバタフライするレオニダスを見て、吹き出したから負けたのよ」
苦々しげに、言い訳をするジャンヌ・オルタ。
確かに、レース中に偶然、日課のトレーニングをしていたレオニダスと会ったのは仕方がない。
まるで、トビウオのように、水面から飛び上がりながら泳ぐ姿を見て、吹き出すなという方が無理だろう。
『笑いながらでも、勝てるぐらいに肺活量をつければいいだけ』
「どんな脳筋的発想よ、それ」
『レオニダスさんは言っていたよ。10倍の敵に勝つには1人で10人分戦えばいいだけだって』
「間違ってるでしょ、それ! 計算はあってるけど何かが間違ってるわよ!!」
疲れている体に鞭を打ち、ツッコミを入れるが、スパルタ式数学に間違いはない。
重装備をしなければ敵の攻撃が防げない。軽装でなければ素早い機動ができない。
そんな時にどんな計算すればよいか、答えは単純だ。
重装備をしたまま、素早く機動できる筋肉をつければいいだけだ。
『ジャンヌ・オルタだって、最高に頭の良い方法とか言って、スターを集めてバスターで殴るってやってるじゃん』
「私のと一緒にしないでくれる! 私のはインテリ戦法よ!」
その後も、二人して水面に浮かびながら言い争う。
もっとも、ぐだ男の方には言い争っている気はないのだが。
『ねえ、ジャンヌ・オルタ』
「はあ? なによ、まだ文句でもあるの」
そんな中、ふと思い出したようにぐだ男がつぶやく。
ジャンヌ・オルタの脳内を混乱に陥れる言葉を。
『ジャンヌ・オルタの水着が一番ドキドキした』
それまでの流れを断ち切り、突如として落とされた爆弾発言
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