16話目 漆黒の者(裏)
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離れて下さい」と言われた。おそらく電話対応した警察官は、エレナが遠くから現場を目撃して通報したと思っているのであろう。実際には目の前で会話している状況なのだが。
通報を終えたエレナに、女が声をかけてきた。
「あーあ、通報しちゃったわねえ。こんな山火事を見たら消防も大騒ぎ。しかもポケモンを使って暴れまわる謎の勢力までいるのよ。これで警察も大騒ぎ。この一帯の治安組織は全部ここに釘付けよ……あなたのせいでねえ」
「アナタが何を言っているか全然理解できないわ。そもそもアナタたち、一体何の集まりなのよ?」
エレナの問いに、女は一呼吸おいてから話し始める。
「私たちは、ライフ団。生命の力について研究する者よ。その中でも、永遠の命を求めるフェニックスっていう派閥……いや、そんな事はどうでもいいわね」
女は言葉を1回区切ってから話し続ける。
「私の名前はシャルラ。このライフ団でA級戦闘員を務めているの」
シャルラと名乗った女は、エレナを指でさしながら言葉を続ける。
「私、ちょっと暇なのよねえ……退屈しのぎに相手をしてくれないかしら?」
そう言ったシャルラは、モンスターボールを2つ取り出し、ポケモンを2体繰り出した。突然の戦闘の流れである。エレナに緊張がはしる。
既にシャルラの隣にいたラフレシアの隣に、マグカルゴとファイアローが現れた。
マグカルゴは、炎タイプかつ岩タイプの、ようがんポケモンである。巨大なカタツムリのような形をしていて、軟体部分が溶岩で殻の部分が岩石のカタツムリといった外見である。
ファイアローは、炎タイプかつ飛行タイプの、れっかポケモンである。ハヤブサのような形をしており、体は橙色と白色の部分が入り交じり、黒色の部分もあり、まるで鳥が燃えていて黒い煙が出ているような模様の外見である。
(マグカルゴにファイアロー……どちらも強そうね……元から女の隣にいたラフレシアは直接的な迫力は無いけど、きっと厄介な相手よね)
シャルラのポケモンを見たエレナは、シャルラの実力の高さを確信した。
シャルラが口を開く。
「もしあなたが、私のポケモンを全て倒すことができたら、森を焼く作業を止めて帰ってあげるわ。そんな事は不可能でしょうけどねえ」
「アタシがアナタに勝った場合、アナタが行く場所は家じゃなくて警察署よ」
エレナは強気に言葉を返した。
エレナのアブソル、ジュカイン、チルタリス。
そしてシャルラの赤花ラフレシア、軟体溶岩マグカルゴ、烈火鳥ファイアロー。両者が睨み合う。
「さあて、遊んでもらおうかしらねえ。ラフレシア“にほんばれ”よ」
シャルラの言葉で、赤花ラフレシアは“にほんばれ”を発動させる。周囲の空気が極端に乾燥し、日差しが強くなった
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