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16話目 漆黒の者(裏)
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“ギガドレイン”と“ほのおのキバ”がぶつかり合った後、一方的に“ギガドレイン”が打ち消され、リザードの“ほのおのキバ”が赤花ラフレシアを襲う。
「何してるのラフレシア! さっさとリザードをどかしなさい!」
 強く命令したシャルラだが、赤花ラフレシアはリザードを振り払うことができない。
 戦況に変化が生まれた。

 赤花ラフレシアは、リザードに足止めされている。
 烈火鳥ファイアローは、アブソルの“つじぎり”で止められている。
 軟体溶岩マグカルゴは、アブソルの“サイコカッター”とジュカインの“リーフブレード”及び“タネマシンガン”で集中攻撃されている。

 この戦いで初めて、シャルラに焦りの表情が浮かんだ。先ほどのシャルラは、軟体溶岩マグカルゴの体力が尽きるよりも先に、アブソルとジュカインが倒れると思っていた。
 しかし現在、アブソルにダメージを与える者はいない。赤花ラフレシアはリザードに止められ、烈火鳥ファイアローも“つじぎり”で止められている。さらに、ここにきてジュカインの“リーフブレード”と“タネマシンガン”の威力が大きくなり、軟体溶岩マグカルゴの体力の減少速度がさらに速くなっている。
「マグカルゴ! “じこさいせい”はまだ使えないの?」
 シャルラが呼びかけたが、軟体溶岩マグカルゴは“じこさいせい”を使う素振りを見せない。
「マグカルゴ! とにかく“はじけるほのお”で抵抗して! 生き延びるのよ!」
 そうシャルラが叫んだ。
 しかし、アブソルとジュカインの猛攻により、ついに軟体溶岩マグカルゴは戦闘不能となって倒れた。

「リザードは戻ってきて! アブソル、ファイアローに“つじぎり”と“サイコカッター”! ジュカインも銃で攻撃!」
 軟体溶岩マグカルゴを倒した後、エレナは素早く新たな指示を出した。赤花ラフレシアを全力で足止めして限界をむかえたリザードは退却させ、烈火鳥ファイアローに集中攻撃を開始する。
 リザードがエレナの元に帰ってきた。
 また、相手の烈火鳥ファイアローは、アブソルとジュカインの集中攻撃を受け、たまらず空高くに退散して距離をとった。

「マグカルゴちゃんがやられた……?」
 シャルラは唖然とした様子でそう呟いた。しかし次の瞬間、取り乱したように怒りをあらわにして激しい口調で叫び始める。
「よくもやってくれたわねえ小娘がっ!! 遊びの時間は終わりよっ!! (わたくし)の本気を思い知るがいいわっ!!!」
 叫び終わるやいなや、シャルラは新たにモンスターボールを1つ取り出し、エレザードというポケモンを繰り出した。
 エレザードは、電気タイプかつノーマルタイプの、はつでんポケモンである。エリマキトカゲのような外見で、体は黄色で、首のエリマキ部分より上の部分は黒色である。
「ライフ団のA級
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