Track 2 受け取るキモチ 繋げるミライ
活動日誌8 ゆめのとびら! 2
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後ろに回した両手で支えながら、上半身を後ろに反らして、少し首を回していた。
そんなお姉ちゃんに希さんは微笑みを送ってから、スッと立ち上がりコーヒーのおかわりを入れに行こうとして声をかけていた。
私は慌てて自分が行こうとしたんだけど、満面の笑みとともに断られたのだった。
「……それで、部活の方はどう? 今日からでしょ?」
「……凄く大変だった……改めて、お姉ちゃん達の凄さがわかったよ」
「そう? まぁ、最初から思い通りに行く人間なんていないんだから諦めないで?」
「それは、もちろん! ……そうだ、今日から新しいメンバーも入ったんだよ?」
「あら? 凄いわね……」
希さんがキッチンへ向かうのを微笑みながら眺めてから、お姉ちゃんは上半身を起こし、その反動を利用して前かがみになってテーブルに両肘をついていた。そして私に向かって部活について聞いてきたのだった。
だから、私は素直に感想を伝える。
それを聞いたお姉ちゃんは少し嬉しそうに――だけど苦笑いを浮かべて言葉を繋げたのだった。
お姉ちゃんの言った「諦めないで」と言う言葉に、私は胸を張って答える。
だって雪穂と涼風ちゃんがいるんだもん。諦める訳はないんだから。
そこで、涼風ちゃんのことを思い出して、お姉ちゃんに教えてあげたのだった。
お姉ちゃんが驚きの声を上げると――
「んー? 何かあったん?」
キッチンから希さんが戻ってきながら声をかけてきた。
再びコーヒーを差し出されたので、お礼を言って飲み始める。
コーヒーを一口飲んでから――
「今日から、新しいメンバーが入ったんです!」
そう、希さんにも教えてあげた。
希さんは少し驚きつつも笑みを浮かべて――
「それは凄いなぁ……さすがに、カードにも告げられておらんかったよ?」
「…………」
そんなことを言っていた。
隣で見ていたお姉ちゃんは何とも言えない表情を浮かべている。
たぶん今の希さんは芝居をしているんだろうと思った。
特に確証はないんだけど、何となくそう思えたのだった。
その後は希さんが帰るまでの間、私達の話をしていた。
今日のこと、昨日までのこと、これからのこと。お姉ちゃんと希さんは微笑みながら聞いてくれていた。
希さんが帰ると、私も眠くなったから部屋に戻っちゃったんだけどね?
だから、実際に私が話していたのは希さんが帰るまで。特にお姉ちゃんだけに話したことはなかった。
お姉ちゃんと希さんは、とても懐かしそうに――自分達の知らない穂乃果さん達の話が聞けて嬉しそうだった。
今までは、私の方が穂乃果さん達の話を聞くだけだったのに――こうして私の方が穂乃果さん達の話をするなんて
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