第二十七話 新しい学校その十四
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「へえ、そんなに可愛いのか」
「ああ、転校生の娘な」
こうした話が為されていた。
「アイドル顔負けっていうかな」
「そんなに可愛いのか」
「小柄で凄い美少女なんだよ」
真剣な顔での言葉だった。
「髪の毛も赤くてふわふわしてて長くて」
「赤毛か」
「そうだよ、地毛でな」
「赤毛のアンみたいな」
「いや、また違うな」
赤毛のアンとは、というのだ。モンゴメリが書いたカナダを代表する文学作品で多くの続編も存在している。
「もう純粋にな」
「可愛いのか」
「声もそうでな」
そちらも可愛いというのだ。
「クラスで見てびっくりしたからな、俺」
「そんなにか」
「一回クラスに来いよ」
こうまで言うのだった。
「本当に凄く可愛いからな」
「よし、じゃあ一回見てみるな」
こうした話が為されていた、そして。
多くの者がその転校生を見てだ、あらためて言った。
「本当に可愛いな」
「かなり可愛いな」
「というか凄いな」
「アイドルでも声優でも出来るな」
「滅茶苦茶可愛い娘が来たな」
こう話す、そして。
女の子達はその娘と直接話してだ、口々に言うのだった。
「あっ、神戸から来たの?」
「家庭の事情でそれで長崎に転校して」
「従姉の人が神戸におられるの」
「そうなのね」
「ええ、そうなの」
少女はこう女の子達に答えた。
「ずっと神戸にいたの」
「神戸ってどんなところなの?」
「あそこも中華街あるのよね」
「それで凄い奇麗なのよね」
「海も奇麗で」
「そう、海と山がね」
その二つがとだ、少女も答える。
「奇麗で冬は寒いけれど」
「それでもなのね」
「過ごしやすいのね」
「そうなの、よかったら行ってみてね」
少女は女の子達に微笑んで話した。
「是非ね」
「わかったわ、それじゃあね」
「一回行ってみるわ」
「そうしてね、あとこの学校の部活はね」
少女から聞いたのだった。
「美術部あるわよね」
「ええ、あるわよ」
「部活はそこにするの?」
「そう考えてるの」
少女は女の子達に微笑んで答えた。
「あっちでも部活は美術部だったから」
「ええ、それじゃあね」
「美術部に入るのね」
「そうするのね」
「そう考えてるけれど」
「あっ、それならね」
黒のロングヘアで切れ長の目を持った日本的な外見の女の子が言ってきた。
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