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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#8
FATE TO PHASE
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様はッ!?」
 予想外に精神にクる、自分自身の姿へシュドナイは反射的に問う。
 驚愕に殺意と怒気は一時的に霧散した。
「オレの名は “ラバーソウル”
この姿はオレのスタンド能力によるものさ。
おっと、本体のハンサム顔を晒すのは勘弁してくれよ。
敵を欺くにはまず味方からってね」
“千変” 足る自分のお株を奪うような変貌能力に、
さしもシュドナイも息を呑む。
 そして姿も服装も同じまま、もう一人のシュドナイがティリエルに言った。
「お嬢ちゃん、ジョースター共を殺りに行くんだって?
水クセェな、そんならオレにも一声かけてくれよ」
 本物とは正反対の口調で、
そして本物そのままの薄ら笑いを浮かべながら
分身は顔を寄せてヒソリと呟いた。
「……これは、DIO様からの極秘任務なんだろ?
ヤツ等を殺ればたんまりと報奨金が貰えるんだろ?
オレには解るぜ。後で詳しい事教えてくれよな?」
 返事を待たず、その姿に興味を持ったソラトを両手で抱え上げながら
ラバーソウルは一方的に戦列へと加わった。
「あ、あの、でも、しかし」
 状況を認識出来ず冷や汗を飛ばしながら言葉に詰まるティリエルに、
ソラトを肩に乗せたラバーソウルが後方に親指を立てた。
「オレァそーでもねーんだが、
損得抜きでエンヤ姐サン慕ってるヤツすげーいるぜ。
何もこっそりやらんでも、
普通に頼みゃあかなりの数揃えられんじゃあねーかな?」
「え?」
 促され少女の振り向いた先。 
 この騒ぎを聞きつけてきたのか、
かなりの数の人間と紅世の徒がそこに集結していた。
 知っている者もいればそうでない者もいるが、
此処に来た目的はおそらく同じ。
 自分の助勢に、無言のまま同調してくれた者達に違いなかった。
 その中の一人、殆ど生まれたままの姿に等しい白肌の美姫がそっと歩み寄る。
「ティリエルちゃん、だっけ?
何かエンヤ様の為に一人で無理しようとしてるみたいだけど、
ダメだよ? そういうの。
私達は仲間なんだから、
本当に大変な時は協力し合わなきゃ、ね?」
 そう言ってその美姫、ミドラーは子供のように無垢な笑顔を向けてくる。
 その遙か遠方、ダイニングルーム入り口の両端で、
最強のスタンド使いと自在師が無言で佇んでいた。
 まるで引力、自分が望まずとも、
本当に力が必要な時は傍にいてくれる。
 想えば、エンヤ一人の為だけではなかったのかも知れない。
 少女が、ティリエルが心の底から護りたいと願ったのは、
自分の 『居場所』
 その先に待つ、一人では決して創れない、
光り輝く 『未来』
 それこそが、紅世の少女 “愛染他” の偽らざる本心。
「ティリエル、行こう。
その “じょーすたー” とかいう奴等全員ブッ殺せば、
DIO
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