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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#8
FATE TO PHASE
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倒ごとはゴメンだぜ」
 大形なテンガロンハットを被った、
カウボーイのような服装をした男が
ジョンガリ・Aと呼ばれた者に近づいて言った。
 目じりのやや垂れ下がった、軽薄でいい加減そうな男だ。
「だったら貴様は失せろ。 『ホルホース』 」
「おいおいおいおい、そりゃあねぇだろぉ〜。
親愛なるパートナーに向かってよぉ〜」
「貴様が勝手に言っているだけだ」
 兄貴分と弟分を絵に描いたような解り易い構図に、
ティリエルはその瞳を瞬かせる。
 その少女の様子を無視して刺青の男は言った。
「娘? 空条 承太郎を殺しに行くと言ったな?
命令だとかはどうでも良い。しかしこのオレも同行させて貰うぞ」
「ティリエルと申します。
貴方も、エンヤ姉サマと同じ異能者。
同行してくれるのは心強いのですが、
でもこれは私の 「独断」 でして」
 名乗りながら言い淀む少女の言葉を男は断然とした口調で遮った。 
「構わん、と言ったぞ?
エンヤ殿は信用ならん者ばかりを 「捨て駒」 として使い、
我等のような “真にDIO様に忠誠を誓う者” には
ジョースター討伐を命じてくれんのでな」
「エンヤ姉サマは」
「解っている。
エンヤ殿には、この 『能力』 を目醒めさせてもらった恩義がある。
決して彼女に弓引くつもりはない。
しかし我等の力はDIO様のモノ。
主の為に使わずして、一体何の為のスタンド能力か?」
 初対面、おまけに種属も違うが男は少女を同士と認めて言葉を告げる。
「……」
 ティリエルの方も唐突に出てきたこのスタンド使いを、
奇妙な事だが理由もなく信用出来ると想った。
「では、お願い出来ますか?
直接戦闘に参加しなくても良い、
私の “戦陣” を組むまで護ってくださるだけでよろしいので」
 慎しまやかな受諾に、刺青の男は不敵な笑みを浮かべて言った。
「フッ、そこまでの指図は受けん。
空条 承太郎はオレが()る。
我がスタンド、この 『マンハッタン・トランスファー』 でな」
 そう言って差し出された、男の手に浮かぶ幻象。
「まぁ、不思議な形。一体どのような能力なのか楽しみですわ」
 ソレをみつめながら、少女は屈託のない笑顔を向けた。
「おいおいおいおい、知らねえぞぉ〜。
エンヤ姐サンに無断で勝手な事してよぉ〜。
どうなってもオレァ無関係だからなぁ〜」
 先刻ホルホースと呼ばれた男が、苦々しい顔で両腕を広げる。
「誰も貴様に来いとは言っておらん」
「本当に、有志のある方だけで結構なのです。でも」
 少し言い淀んだ後、少女は祈るように両手を組んでホルホースの前に立った。
「エンヤ姉サマに伝えるのだけは、待って戴けませんか?
もしこの事が耳に入ったら、アノ方自ら出陣するといいかねませんの
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