無印編
ジュエルシードを求めて
決意の時
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れている。実際、制御には多くのリソースを割くし魔力も消耗する。なのはの潜在的なスペック込みで考えるならば、どちらも片手間に出来るレベルではあるが、今この状況でぶっつけで出来るかと言うと話は別だ。
「ちょっと待って!あんな遠くに封印魔法を届かせるなんて……」
「大丈夫、届かせる。レイジングハート!」
【All right.……shooting mode Stand by ready】
案の定ユーノは止めるが、俺は黙って見ている。本人がやると言うなら、やらせるまでた。そして、なのはの才能が本物ならばーーー
レイジングハートの先端、音叉型の部分が変形し、砲撃モードに移行する。
なのはのリンガーコアから生み出された桜色の魔力が杖先に集中。余剰魔力が砲門の付け根から吹き出し、翼のような形を作る。
座標補正と反動制御の円環魔方陣が展開し、発射シークエンスが完了した。
「リリカル、マジカル。ジュエルシード、シリアル10……封印!!」
【Sealing】
ドウッ!!という音と共に放たれた桜色の奔流が街の上空をジュエルシード目掛けて伸びていく。そして命中。
力の源を失った根っこは解けるように消えていき、残されたのは被害を受けた住宅地のみになった。
【Receipt NumberX.……Mode Release】
「……ありがとう、レイジングハート」
【Good Bye】
その夜。
私はあの後した決意を2人に伝える事にした。
「あの……ユーノ君、キーラ君」
「ん?」
「どうかした?なのは」
「あのね、私……もっと魔法を上手に使えるようになりたい。今まではユーノ君のお手伝いで魔導師をやってたけど、これからは自分の意志でジュエルシード探しをしたいの」
「なのは……」
「…………」
ユーノ君は驚いたように目を見開き、キーラ君は逆に静かに目を瞑っていた。そして、しばらくしてその目を開くと言った。
「……なのは。1つだけ、言わせて欲しい」
「うん」
「なのはの魔法の才能は凄まじい。それは確かな事だ。だけど、これから魔法を学んで、いずれは次元世界の中でも高位の魔導師になるだろう」
キーラ君のその言葉に、ユーノ君が驚いたように固まる。
次元世界、というのは確かユーノ君やキーラ君の住んでいる、この世界とは違う異世界のこと。
「力を持つものは相応の覚悟がなければその立場に耐えられない。力があっても、重圧に負けてしまえば、それを利用する者たちの良いように飼い殺されるだけだ」
綺麗な、赤い瞳が私の目を射抜く。その瞳が覚悟を決めろ、と暗に語る。
私は……
「私は、自分の意思で魔法を使うよ。大切なものを守る為に、
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