無印編
ジュエルシードを求めて
決意の時
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なのは!……うっ!?」
たちまち木の根に捉えられ、上へと持ち上げられてしまう私とユーノ君。
「あっ……うぅ……」
ギシギシと体を締め上げてくる圧力に抵抗出来ず、レイジングハートに呼び掛ける事も出来ない。
(だめ……私が、戦わなきゃ……ユーノ君の為に、キーラ君に迷惑にならないように)
「レイ……ジング、ハート……!!……お願い!」
【Stand by ready. Set up】
バリアジャケットに換装し、変身時の魔力波で樹の根を弾き飛ばす。
「ユーノ君!……って、きゃあ!?」
しかしここは上空。飛行魔法はまだ習ってないため、なのはと愛機レイジングハートは重力に従って落下していく。
「れ、レ、レイジングハートッ!!……飛んで!」
【Sorry Nanoha. I have yet to install it】
「……えっ!?」
レイジングハートならば勢いで行けそうな気がしたが、無理なものは無理らしい。
そうこうしている間に地面が近づいて―――
「―――っと、危ない」
地上まで後5mという寸前の所でキーラ君が滑り込んで助けてくれる。そして私を背に乗せたまま飛行魔法で上空に上がった。
「キーラ君……」
「悪い。根っ子がこれ以上拡がらないようにバインドで縛ってたら遅れた。……で、ユー坊は?」
「あ、あそこ!」
視線の先では自力で根っこの拘束を抜け出したらしいユーノ君が迫り来る根を必死にかわし続けていた。
キーラ君はそれを見ると宙を飛びながら魔法を発動する。
「―――在れ、自由なる紅」
キーラ君の青い魔力光が真紅に変質していく。それはやがて熱を持ち、轟々と燃え盛る炎のようになった。
「貫け《深紅の矢》」
炎が凝縮し無数の矢となると、動き回っている根を的確に撃ち抜いた。貫かれた木の根っこは黒く焦げ、動きが止まる。
「ユーノ君!」
根の勢いが弱まった隙にユーノ君を回収、そのままこの辺りで最も高いビルに降り立つ。
「なのは、この樹の核――ジュエルシードはあの奥の一番大きな樹にある。根を回避して接近するのは難しいが……」
「分かった。なら、ここから撃ち抜く!」
この状況は自分の浮足立った気持ちが招いたもの。ならば、自分が何とかしなければならない。狙う場所は分かっていても、キーラ君がさっきやっていたように精密な魔法のコントロールはまだ難しい。
ならばとにかく遠くへ、一撃を届ける。それならば出来る筈だ。
心の中でレイジングハートに願う。遠くの物を撃ち抜く為の力を貸して、と。
分類上、遠距離魔法は通常の魔法より高度な技術を要するとさ
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