無印編
ジュエルシードを求めて
決意の時
[5/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
歩きながら俺の背中に顔を突っ込んでくるアリサ嬢。
(ちょっとくすぐったい……)
聞けば彼女は犬好きだとか。確かにキツネはイヌ科だったと思うが……。
とりあえず昨日、士郎さんに半ば強引に風呂へ連れ込まれ洗われているので、臭くはないはずだ。
少し洗い方が乱暴だったが、結果オーライだっということにして今は感謝しよう。
所変わって喫茶『翠屋』。なのは達は翠屋JFCの選手達から少し離れた席で話をしている。
「それにしてもユーノってあんまりフェレットに見えないわよね」
「そうだね。動物病院の先生も変わった種類だって言ってたもんね」
「あはは……まあ、変わった種類のフェレットってことで……」
などと言いながらユーノに「お手」とかさせるなのは。ユーノもそこは空気を読んでピッ、と右前足を乗っける。
「わぁ〜!ユーノ賢い!」
「本当だ〜!」
(……それでうやむやに出来るのか)
単純というか素直というか……これぐらいの年頃ならばそれが美点なのかもしれない。
「キーラもやるかな?……キーラ、お手!」
「クゥン!」
何だかんだ言いながら、この歳の子に期待の眼差しを向けられつつ言われればそれに応えない訳にはいかない。アリサ嬢は特にこの姿を気に入っているようで、嬉しそうに頭をグリグリ撫でてくる。動物形態に限らず、誰しも頭を撫でられるといい気分になったりするものだが、このように親愛の気持ちを込めて撫でられたのは何時以来だろうか……
(たまには悪くない……良いものだ)
しばらくして翠屋チームが解散となると、それを機に少女3人も解散する事になった。
すずか嬢はお姉さんと、アリサ嬢はお父さんと出掛けるそうだ。
『なのははどうするんだ?』
『うーん……家に帰ってのんびりするよ。明日からまた頑張らなきゃだし』
『それが良いと思うよ。今日はゆっくり休んで』
『サーチの範囲を拡げてみる。明日までに一個目星を付けておこう』
『うん。ありがとう、ユーノ君、キーラ君』
俺は帰ってしばらくすると、高町家の屋根上でサーチャーを展開した。最も効率の良い探し方は四方八方に魔力流を放ってジュエルシードを強制的に覚醒させ、位置を特定する方法だが市街地でそれをやると色々まずい。それに、そこまで派手にやると奴らも黙って見てはいないだろう。
「有るような……無いような……向こうか?」
正確な位置まで特定出来ないものの、方角は特定する事が出来た。なのはの回復を待ってそこを重点的に探すことにし、今日のところは切り上げる。
「感覚的には後、数日……そうすれば調子も戻るか」
それまで何事も無ければいいが……雨樋を伝ってなのはの部屋に戻る
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ