Track 1 両手を広げて
活動日誌2 あいしてる・ばんざーい! 3
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、2人の為だったんだもん!
そして、入試を終えるまでは息抜き程度だった笑顔の腕立て伏せは、入試前までに笑顔の腹筋も追加された。
そして、無事に入試を終えてからは本格的にランニングなどの基礎トレーニングの一環として練習を重ねてきた。
そんな私達がたどり着いた笑顔の腕立て伏せの進化形――それが歌いながらの腕立て伏せと腹筋だった。
だって、私達には踊りの基礎がないから。実際に笑顔で踊って歌う練習は無理だから。だから、筋トレをしながら歌うことくらいしか出来ないんだよ。
元々、お姉ちゃん達と同じ頃から始めたトレーニング。
まぁ、密度が全然違うから足元にも及ばないんだけど――それでも、歌いながら腕立て伏せが出来るくらいには練習を重ねてきていたのだった。
「……なるほどね? そう言うことだったの……実は私も同じことをやらされたのよ、穂乃果に……全然出来なかったけどね? ……随分頼りになる新入生が入ったものね?」
「「…………」」
説明を終えると、真姫さんは納得したように微笑みを浮かべると言葉を紡いだ。
私達は頼りになる新入生の部分に恥ずかしくなり俯いたのだった。
お姉ちゃんにしろ真姫さんにしろ、笑顔の腕立て伏せは最初は出来なかったようだ。
その笑顔の腕立て伏せを進化させて歌いながら実行した私達。その点を指して、頼りになると言ってくれたのだろう。
自分達には出来なかったから。
でも、それは――私には教えてくれた人がいたから。
一緒に頑張ってくれる亜里沙がいたから――そして、目指すべき場所があったから。
その場所を与えてくれたのが真姫さんやお姉ちゃん――スクールアイドル μ's だった。だから、これだけのことが出来たんだと思う。
でも、真姫さんは別にそう言う答えを求めて言ったのではないんだろう。
純粋に1年前を懐かしみ、そして私達を歓迎してくれた。
真姫さんの表情が物語る心意を、そう解釈した私は自分の考えを心の奥にしまい――恥ずかしさの残る顔で笑顔を浮かべながら真姫さんを見つめていたのだった。
♪♪♪
「……さてと、そろそろ予鈴が鳴る頃かしらね? 私が最後に出るから、先に教室に戻りなさい」
「「は、はい……失礼します!」」
真姫さんが教室の時計を見上げて、そろそろ午後の授業が始まることを教えてくれた。先に教室に戻って良いと言われたので、一礼をして音楽室を出たのだった。
音楽室の扉を閉めた私達は、振り返って一旦教室へと歩きだしたのだけど――再び振り返って音楽室の中を眺める。
すると――
真姫さんがピアノの片付けを終えて、ピアノに手を触れて――とても嬉しそうに、愛
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