−限界バトル−
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「始まったか……」
デュエルアカデミアのスタジアム、その轟く歓声は、中でデュエルが始まったことを示していた。それは同時に、こちらからのダークネスへの攻撃が始まったことを意味していた。
「…………」
その歓声をスタジアムの外から聞いていた万丈目は、一枚のカードを眺めていた。そのカードには何の絵柄も入っておらず、漆黒で塗りつぶされたような姿をしており、元来の万丈目のカードではない。
「ナンバーズカードか……」
それは預かっていた《ナンバーズ》のカード。デュエル中に使い手の心に従って現れるというそれは、まだ何の効果も絵柄も現れてはおらず。三沢が異世界から命がけで手に入れてきた、というこのカードを、万丈目は仲間たちから託されていた。
『頼むぜ、万丈目』
「万丈目、さんだ」
遊矢にナンバーズを託された時のことを思い出しながら、万丈目はニヤリと笑ってカードをエクストラデッキに送る。そしてデュエルディスクをセットすると、スタジアムの前に現れたもう1人の人物に対し構えた。
「悪いがここは、この万丈目サンダーが通さん!」
「…………」
ミスターT。ダークネスの尖兵として聞いていたソレは、万丈目に向かって見たことのないデュエルディスクを構え、すぐさまデュエルの準備を完了させた。
『万丈目のアニキぃ……あんなおっかない奴に本当に勝てるのぉ……?』
「ええい、いい加減覚悟を決めろ! これがオレたちの、この学園でのラストデュエルだ!」
未だに泣き言を言ってのける三兄弟たちに活を入れ、万丈目もデュエルの準備を完了させる。万丈目が背後にしたスタジアムでは、ダークネスの世界に攻め込む為の準備が着々と進んでおり、そこを通しては作戦の失敗を意味していた。
「そしてそれと同時に、これから世界にその名を轟かす、万丈目サンダーの初陣だ! さあ――」
『デュエル!』
万丈目LP4000
ミスターTLP4000
自分以外にも、スタジアムの入口を守る仲間たちが、攻めてきた敵に戦いを始めただろう。そんな中で自分が真っ先に負けるわけにいくかと、万丈目は気迫をもって先攻を呼び込んだ。
「オレはモンスターをセット! カードを二枚伏せ、ターンを終了する!」
「私のターン、ドロー」
この日のために、万丈目は最強のデッキを組み上げてきたつもりだ。だが敵となるミスターTは、《ナンバーズ》を主軸とする共通点を除けば、そのデッキは変幻自在だと聞いている。一挙手一投足を見逃すまいと、まずは万丈目は守備を固めていた。
「私は《セイバー・シャーク》を召喚。さらに魚族モンスターが召喚したターン、《シャーク・サッカー》は特殊召喚出来る」
そしてあっという間に、エクシーズ召喚の
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