ブリューヌ激動編
第2話『勇者対魔物!蘇る銀閃殺法!』
[14/17]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
緑の海と紫の空、人間と竜がおとぎ話になる時代をつくるんだ>
「おまえの目に移る時代が何色かは知らないが――どのみち、お前には到底無理だぜ」
<なんで?>
「戦争が時代を繋ぐんじゃない。時代を繋ぐのは生命そのものだからだ」
<銃の過去なんてどうでもいいの。あきらめて死ねや>
もう付き合いきれないといわんばかりに、蛙の魔物は戦闘を再開した。
両手を突き合わせ、何やらぶつぶつ呪文を唱えている。
<投影>
ふいに凱の頭上が曇る。恐ろしく巨大な蛙が急降下してくる!
尋常ならざる光景に、マスハスとバートランは顔を引きつらせ、空を見やる。
「うおおおおおおおお!!!」
刹那、凱が吠える。
大気をスクリーンとして代替えし、プロジェクションビームと同じ原理だと悟った凱は、あえて頭上の蛙へ突っ込んで姿を消す!
分厚い雲を遮ったかのように凱は現れ、ヴォジャノーイの頭上を襲撃する!
<しまった!『銃』の間合いに入りすぎた!!>
「ブロウクン……マグナァァァァァム!!」
ヴォジャノーイは、自分の奇術を逆手に取られてしまい、交差法気味の正拳付きを額に喰らう!自分が生み出した投影図を、これほどうっとうしく思ったことはない。
先ほどの、ただの一撃ではない!Gパワーを存分に込めた一撃だ!左手ではない、右手にGの紋章を輝かせて!
生身によるブロウクンマグナムだが、十分に聞いたはずだ!
だが――
<う……うううう!>
蛙の魔物は頭を押さえ、意識を保とうとする。Gパワーの効果は十分現れている。それでも、この魔物には決定打にならなかった。
<いてて……銀閃の主や凍漣の主でさえ、こんな痛み味わったことなんてなかったのに……僕が生身でここまでやられるなんて>
金色の目が開かれている。明確な殺意を以て――
<やっぱり『銃』は舐めてかかったらいけないや。もうボクには油断はない!>
「だめじゃ!ガイ殿に勝ち目はない!せめて……せめてガイ殿に剣を持たせることができれば……」
絶望のあまり、顔を伏せるマスハス。そのとき、ふと脇にさしていた得物に視線が動く。
(……これじゃ!)
ローダント家に代々受け継がれてきた家宝の剣。その教えを守るときが――今だ!
「ガイ殿!この剣を使うのじゃ!」
マスハスは脇から剣を外し、凱に向けて放り投げた!
――二度と生命を刈り取る刃を手に取らないと誓ったはずの勇者は、剣を再び手にした――
だが、鞘から刃を抜こうとはしなかった。
(俺は……俺は……)
なぜだ?そう疑問を抱いたの
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ