暁 〜小説投稿サイト〜
魔弾の王と戦姫〜獅子と黒竜の輪廻曲〜
ブリューヌ激動編
第2話『勇者対魔物!蘇る銀閃殺法!』
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緑の海と紫の空、人間と竜がおとぎ話になる時代をつくるんだ>

「おまえの目に移る時代が何色かは知らないが――どのみち、お前には到底無理だぜ」

<なんで?>

「戦争が時代を繋ぐんじゃない。時代を繋ぐのは生命そのものだからだ」

<銃の過去なんてどうでもいいの。あきらめて死ねや>

もう付き合いきれないといわんばかりに、蛙の魔物は戦闘を再開した。
両手を突き合わせ、何やらぶつぶつ呪文を唱えている。

投影(クムクム)


ふいに凱の頭上が曇る。恐ろしく巨大な蛙が急降下してくる!
尋常ならざる光景に、マスハスとバートランは顔を引きつらせ、空を見やる。

「うおおおおおおおお!!!」

刹那、凱が吠える。
大気をスクリーンとして代替えし、プロジェクションビームと同じ原理だと悟った凱は、あえて頭上の蛙へ突っ込んで姿を消す!
分厚い雲を遮ったかのように凱は現れ、ヴォジャノーイの頭上を襲撃する!

<しまった!『銃』の間合いに入りすぎた!!>

「ブロウクン……マグナァァァァァム!!」

ヴォジャノーイは、自分の奇術を逆手に取られてしまい、交差法気味の正拳付きを額に喰らう!自分が生み出した投影図を、これほどうっとうしく思ったことはない。
先ほどの、ただの一撃ではない!Gパワーを存分に込めた一撃だ!左手ではない、右手にGの紋章を輝かせて!
生身によるブロウクンマグナムだが、十分に聞いたはずだ!
だが――

<う……うううう!>

蛙の魔物は頭を押さえ、意識を保とうとする。Gパワーの効果は十分現れている。それでも、この魔物には決定打にならなかった。

<いてて……銀閃の主や凍漣の主でさえ、こんな痛み味わったことなんてなかったのに……僕が生身でここまでやられるなんて>

金色の目が開かれている。明確な殺意を以て――

<やっぱり『銃』は舐めてかかったらいけないや。もうボクには油断はない!>

「だめじゃ!ガイ殿に勝ち目はない!せめて……せめてガイ殿に剣を持たせることができれば……」

絶望のあまり、顔を伏せるマスハス。そのとき、ふと脇にさしていた得物に視線が動く。

(……これじゃ!)

ローダント家に代々受け継がれてきた家宝の剣。その教えを守るときが――今だ!

「ガイ殿!この剣を使うのじゃ!」

マスハスは脇から剣を外し、凱に向けて放り投げた!
















――二度と生命を刈り取る刃を手に取らないと誓ったはずの勇者は、剣を再び手にした――

















だが、鞘から刃を抜こうとはしなかった。

(俺は……俺は……)

なぜだ?そう疑問を抱いたの
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