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メン・タンク・マッチ:MTM
初動編
MTM:初動編 第5話「我団(チーム)」Aパート
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よね」
そう言い早間は苦笑いした。
「なぁ、早間」
「はい?」
「その夢、・・・叶えてみたくないか?」
「・・・え?」
二人は、店を出た。天桐はそのまま早間を自分の部屋まで連れてきて、メン・タンク・マッチの説明をした。そして、勧誘した。一緒に出ないかと。戦車道ではないが戦車の試合には出れるぞと。
もし早間に断られてもこの事を言いふらすような様な奴とは思えなかった迷いなく全部話した。
すると、本人はまるで子供のように目を光らせて大いに参加を了承、いや志願してきた。
この日、やっと3人目の仲間として、全く知らない後輩をたった1時間で仲間にすることが出来た。
翌日の夕方、加埜に早間を紹介した。


それから、数日が経過した13日。
4人目のメンバーであり3人目となり搭乗員となった早間と天桐、加埜の3人は可華蜜にて話し合いをしていた。
「あれから何人に声かけた?」
天桐は二人に質問をした。
「俺は、ダチから先輩後輩でざっと30人ぐれーだ。誰ものってくれなかった」
「自分は友達と知り合いに10人程ですが、全員駄目でした」
加埜と早間は結果を報告した。
メンバー探しをはじめて2週間近くになるが、今集まっているメンバーが加埜、早間だけだ。
戦車製造整備のアルベルトと柴田さん達の方の人員は既に大丈夫ではある。
「アルベルトからの連絡だと製作する戦車は5名必要とのことだからな」
「少なくてもあと最低でも2人はいるか」
「戦車乗員だけは必須ですからね」
話し合って中で天桐は壁にあるカレンダーを見た。
「残り僅か」
アルベルトに言われた約束まで、あと10日もない。
「このままじゃあ。揃わないかもしれねーぞ」
「あと10日もないとなれば可能性として不味いです」
「あー、そうだな」
三人は
「「「ハァー」」」
溜息をついた。
「ところで、加埜。明日の件は」
「え?あー、親父とお袋に言ってあるから大丈夫だ。心配すんな」
「そうか、俺も準備はしてるからさ」
と二人のいきなりの会話の内容が分からない早間は
「?」
と疑問に思った。
「さて、話しは戻して。とにかく何とか手を打たねぇとな」
天桐はまた話を戻した。
「えぇ、どうしましょうか本当に」
「はぁー、もう声をかけれる奴はいねーしな」
三人とも、ここ最近はこの事で頭がいっぱいだったせいもあり、もう限界に近かった。
そして、
「あーもう」
加埜が大声を出し天桐に向かって
「なぁ、士良?もう、こうなったら・・・」
と何か提案をしてきた、が、なぜか途中で止めた。
なぜなら、天桐が手の平を向けたからだ。それ以上言うなという意味で。
天桐は加埜の提案内容を察したのだろう。
そして、
「俺が何とかする」
天桐がそう言い、その日の話は終わった。

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