外伝
第0話『るろうに戦姫〜独立交易都市浪漫譚』
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!お前は!」
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未来の世界のネコ型ロボットと同等の登場シーンに、凱は容赦なくツッコミを叩き込む。しかし、青みがかった長髪の女性はしれっとした態度で、周りを見渡していた。
肩に背負った大鎌に視線が行く。漆黒を基本として、真紅のライン入りの彼女の大鎌は、凱の仲間「竜シリーズ―闇竜」を思わせるものだった。
「おかしいですわね。「竜技−虚空回廊」の出口がこんなところにでてしまうなんて……もし?ここはどこかご存知でしょうか?」
その辺の野良猫を見るような視線で、女性は凱を訪ねた。よくわからないがとりあえず答えてあげた。
「独立交易都市だよ。そういうお前は一体どこの誰で何しに来たんだよ?」
「私はオステローデ公国から参りました、ヴァレンティナと申します。あなたは?」
名乗る気はさらさらないもの、凱は目の前の女性に溜息をついて質問に答えた。
「獅子王凱だ。今日は美女の電撃来客だな。望んでもいねぇのに」
などと、飛○○剣○のお師匠様みたいなことを言ってみる。
「シシオウ……ガイ?随分と変わった名前ですわね」
――そう、ここが独立交易都市なのですか――
彼女は懐かしそうな、印象を残す笑みを浮かべていた。そんな彼女を見て、思い出したようにように凱は語りかける。
「オステローデ?もしかしてジスタートにある7つの公国の一つか?」
オステローデ。その単語は、初代ハウスマンが残した資料の中に見つけた事がある。遥か大陸の西に、自称黒竜の化身を基として建国したのだとかうんぬんかんぬん――
地上の概念図たる世界地図を完成させた唯一の人物であり、狂える天才であり、竜具を用いた種別ごとの竜殺法を完成させた偉人であり、定められた世界の真実に近づいた人物である。
まさか、凱の新たな郊外調査先の人間がやってくるなんて思いもしなかった。ましてや凱の調べたかったジスタートの人間?なのだから。
「あら、オステローデをご存知なのですか?これは驚きましたわ」
「この地図を見てくれ」
黒髪の美女の疑問に答えるべく、凱は透明デスクマットの中に敷いている大陸地図をトントン指さした。
第二次代理契約戦争戦時中は、大陸法委員会の法権に従い、勢力均衡を維持する目的から、地図自体の発行を全面禁止していたのである。
ちょうど数カ月経過して戦争が終結した。その時である。
――突然として大陸地図発行の解禁が発布されたのは――
戦争の爪痕を復興する最中、新大陸の地平線からの略奪者……つまり、海賊が強襲したのである。
海賊との交戦結果、敵は今だ我々が得たことのない武装、技術、概念を用いていたという事が判明した。何十隻という船を従えて
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