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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
幻想の復讐
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ーブ姿の死神に殺されたはずのプレイヤー2人の顔だった。
「……ヨルコ……カインズ……!?」
「い、生きてるですって!?」
「カインズ氏と、ヨルコさんが!?」
驚愕の叫びを漏らすアスナとキリトに、俺はゆっくり頷きかけた。
「ああ、生きてる。……と言うより、最初から死んでなかったと言うほうが正しいな」
「どういうことだよ?」
「2人は確かに、圏内で消滅したはず……」
「飯の味が見ただけではわからないように、眼で見たもの全てが真実という訳じゃない。人は時々、目の前のサインにさえ気づかないものだ」
勘の鋭い傷痕剣士が
含蓄
(
がんちく
)
ある台詞を吐き、自分の解明した真実を説明し始めた。
「圏内でプレイヤーのHPは基本減らない。だが、オブジェクトの耐久値は減る。さっきキリトが落としたバゲットサンドのようにな」
最後の一言を聞いたキリトは悟った。バゲットサンドが地面に落ちた拍子に消滅したのが、事件の謎を解くヒントとなったのだと。
「昨日、教会の窓から吊るされていたカインズは、槍に貫通されていた。だがあの時、カインズはフルプレートアーマーを着込んでいた。あの時、槍が削っていたのはカインズのHPじゃなく、アーマーの耐久値だったんだ」
「じゃ、じゃあ……あの時砕けて飛び散ったのは、カインズさんの身体じゃなくて……」
「彼の着込んでたアーマーだけ。そもそも、仲間と飯を食いに来ただけの奴が、分厚い鎧を着込んでいるなんて……。あんな鎧を着ていた時点でおかしいと気づくべきだった。わざわざ鎧を着ていたのは、ポリゴンの爆散エフェクトを可能な限り派手にするため。そして鎧が砕け散る瞬間を狙い、カインズは結晶でテレポートした」
キリトは脳内で、カインズが殺される場面を再生するかのように後を続けた。
「……その結果、発生するのは死亡エフェクトに限りなく近い。でもまったく別のもの」
なるほど、とアスナは内心で納得していた。
「プレイヤーじゃなくても、この世界で消滅した物はポリゴン片となる訳だし。……なら、ヨルコさんはどうやって死亡を偽装したの?確か彼女も、やたら厚着はしてたけど、スローイングダガーはいつ刺したの?」
アスナの質問に、俺は即答した。
「彼女の場合は、ダガーを最初から刺した状態で俺達と話していたんだ」
「最初から?」
「思い出せ。あの部屋で話してる時、彼女は一度も後ろを向かなかった。背中に刺さったダガーを俺達に見せないようにしてたんだ。そして服の耐久値が減るのを確認しながら会話を続け、タイミングを見計らって、外から投げられたスローイングダガーが背中に刺さった、という演技をする。自分から窓の外に落下した後は、カインズと同じ
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