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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
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1人で下層まで帰るのが怖いと言うヨルコを、最寄の宿屋まで送り届けてから、俺とキリトとアスナはとりあえず転移門広場まで戻った。

事件から30分ほど経過し、さすがにもう人の数は減りつつある。それでも、俺達3人の報告を聞くために20人近い、主に攻略組のプレイヤー達が待機していた。

俺達は彼らに、死んだプレイヤーの名前が《カインズ》であること、殺害の手口は今のところまったく不明であることを伝えた。そして、ことによると、未知の《圏内PK》手段が存在するかもしれないという危惧も伝えた。そして、ことによると、未知の《圏内PK》手段が存在するかもしれないという危惧も。

「……そんなわけだから、当面は街中でも気をつけるようにしたほうがいいと、出来る限り広範囲に警告してくれるか」

キリトがそう締めくくると、皆一様に真剣な表情で頷いた。

「わかった。情報屋のペーパーにも載せておくように頼んでおく」

大手ギルドに所属するプレイヤーが代表してそう応じたのを(しお)に、その場は解散となった。

俺は視界隅の時刻表示をちらりと確認した。時刻は夜の7時過ぎだった。

「さて……、次はどうする?」

キリトが隣の2人に訊くと、わずかな間も置かずに俺から返答が来た。

「手持ちの情報を検証する。凶器のスピアと、カインズを吊るしたロープの出所がわかれば、そこから犯人に近づけるだろう」

「なるほど、物証ってわけか。となると《鑑定スキル》がいるな。お前ら、上げてる……わけないよな」

「当然、キミもね。……ていうか……」

そこでアスナは表情を動かし、ジロッとキリトを見た。

「その《お前》っていうのやめてくれない?」

「え?……あ、ああ……じゃあ、え〜と……《あなた》?《副団長》?……《閃光様》?」

最後のは、アスナのファンクラブが発行する会誌で用いられる呼称だ。効果覿面、レーザーの如き視線でキリトを睨み、アスナはプイッと顔を背けて言った。

「普通に《アスナ》でいいわよ。ネザーさんも、今後は普通にそう呼んでくれていいわよ」

「………」

無言のまま頷く。

「で、鑑定スキルだけど……フレンドとかにアテは……?」

「ん〜」

アスナは一瞬考え込んでから、すぐに首を振る。

「友達に、武器屋やってる子が持ってるけど、今は1番忙しい時間だし、すぐには頼めないかなぁ……」

確かに今頃は、1日の冒険を終えたプレイヤーが装備のメンテや新調に殺到する時間帯だ。

「エギルに頼めばいい。あいつなら問題はないはずだ」

「そうか。……確かにそうだな」

俺の意見を聞いた瞬間、キリトは考える間もなく同意した。

「エギルって確か……あの大柄な人?雑貨屋をやってる人……だっけ?」

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