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衛宮士郎の新たなる道
第14話 一夜明けて
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帝の目的の人物にしてマスターピースの副代表フロガ・K・エレンホス。
 代表のトワイスとは違い、屈強な体を持ち存在密度すらも濃い傑物。
 そして九鬼帝やレオナルドよりも遥かに上回る圧倒的なカリスマ性。それは主義者・人種・立場・老若男女関係なく羨望を集めるほどの者であり、まるで始めから人間じゃない様な(・・・・・・・・・・・・)存在である。
 であれば、現代社会でも一、二を争うほどの英雄と言われる九鬼帝に好かれるのも無理らしからぬことと言えた。

 「ずいぶん焦らした登場だが、狙ってたのか?」

 相変わらずばを弁えない帝のため口だが、今度ばかりは許容できない者たちが怒声を飛ばす。

 「九鬼財閥の総裁だからと言って失礼でしょう!」
 「この方を何方と心得るのか!」

 他にも似たような抗議の声が上がるが、彼らは全員マスターピースの身内で無ければ協力者ですらない。
 すべてはフロガの規格外すぎる圧倒的カリスマ性ゆえだ。
 しかしフロガ自身が彼らを諫める。

 「いいのですよ皆さん。彼の気の置けないこの距離感は寧ろ心地いのですから」
 『・・・・・・・・・・・・っっ!』

 フロガの言葉に今度は嫉妬される帝。
 フロガの人を惹きつける魅力がそれほどと言う事だ。
 その反応にフロガ本人、そして帝も苦笑する。
 何度も見てきた光景だからだ。

 「相変わらず罪作りだなフロガ」
 「意図した事ではないが認めよう。しかし貴殿には言われたくないな。確か正妻が存命であるにも拘らず不倫して、子を成して上で自分の下に置いているとか?他にも似た疑惑があると聞いたが?」

 互いに含みや皮肉を混ぜ入れた舌戦に突入する。
 それを傍から聞いているレオは、今まで何度もフロガと会った事がある事と月の聖杯戦争の経験から、今日までの自分の中で抱いていた疑惑が確信に変わりつつあった。
 マスターピースの副代表は人間では無く――――。

 「貴殿との話は一度置いておこう。失礼いたしましたがお久しぶりですな、レオナルド殿」
 「ええ、半年ぶり程でしょうか。見ない間にまたカリスマ性に磨きがかかったのでは?」

 考えに没している最中に声を掛けられようと慌てる事など無い。
 レオは既に、王としては完成しているのだから。
 ――――ただ言うなれば、無邪気と言う名の暴走はおまけの類。付属品。一種のアタッチメント。DLCで100円から200円程度で落とせるものみたいなものだ。
 話は逸れたが、無邪気と言う名の暴走性が現れない限り、レオは何時何時(いつなんどき)も冷静?に対応できる。

 「恐れ入ります。ですがそれはレオナルド殿もでありましょう?貴方は多くの者を率いて統べる王として器が既に完成しているように思えます。であれば、それ
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