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色を無くしたこの世界で
第一章 ハジマリ
第13話 VSジャッジメント――ハーフタイム
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 無事、前半を終了した天馬達はベンチに戻ると、一つため息を吐く。
 それは同点で終了出来た事からの安堵か、それとも後半戦への不安からか……
 フェイを見てみるとかなりの体力を消耗している様で、地面に腰を下ろして下を向いてしまっている。
 それもそのはず。デュプリ八人を操作しながらの試合……それも、これまでとは明らかに違う強さを持った相手との試合だ。

「フェイ、大丈夫……?」

 天馬の言葉にフェイは「大丈夫だよ」と俯かせていた顔を上げて笑って見せる。
 気持ち面ではまだまだ平気なのかも知れない。けれど、体力面はかなり削られている。
 それは傍目から見ても分かる程だった。

(このまま後半戦までとなるとキツイな……)

 そう考えながら、ふとアステリの方が見る。
 アステリはさっきの様にカオス達を見つめ、何かを考えている様だった。

「アステリ……?」
「! 何……? 天馬」

 心配になり声をかけると。アステリはなんでも無さそうな笑顔で返事をした。
 その裏には何か考えがある気がして、天馬は尋ねる。

「さっきからカオス達を見てるけど……どうしたの……?」

 彼の言葉にアステリは一瞬困った様な表情をした後、天馬とフェイに近付いて話を始めた。

「天馬とフェイは試合中……特に前半の終わり辺り、ジャッジメントのメンバーに対して何か違和感を感じなかった?」
「違和感……?」

 アステリの言葉に「うーん」と口元に手を当てながら天馬は考え出す。
 頭の中では前半のジャッジメントの行動がよみがえる。
 カオスの使う力も、言う事もおかしかったけど……他の違和感と言われると……
 そこまで考えた所で「あ」と、フェイが何かを思い出したかの様に声を上げた。

「そう言えば、前半の終わり辺りでジャッジメントのメンバーの動きが急に悪くなった気がしたなぁ……」

 フェイの言葉で天馬も思い出す。

――そうだ……あの銃を持った化身を使う奴も
――ゴールキーパーも
――それに、カオスだって
――前半戦の終わり辺りから急に動きが止まったり、力が弱まったりしていた……

「……天馬も気付いていたみたいだね……」
「あぁ……その時は俺の気のせいかとも思ったけど……振り返って考えてみると、確かに……」

 二人の言葉を聞いたアステリは目を瞑ると一度コクリと頷き、「そうだね」と自分の中で何かを片付けた様な口ぶりで話を続ける。

「せっかくだから二人には話しておこう……あのね。キミ達が感じた"違和感"……それは気のせいや偶然では無く、ちゃんと理由のある物なんだ」

 アステリの意味深な言葉に、二人は互いに顔を見合わせると首を傾げた。
 「理由のある物」とはどう言う意味だろうか
 それに「二
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