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仮面ライダーAP
第一章 鉄仮面の彦星
第10話 変身、APソルジャー
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か……それ」
「ああ。――それが悔いを残さない道なら、誰にもそれを阻む権利はない」
「わかりました。……行きます」

 それに続いてサダトも再び、ワインボトルを再びバックルに装填する。場違いなほどに軽快な電子音声が、この狭くじめじめした地下室に響き渡った。

「貴様らが正しいか、俺が正しいかは…この戦いの決着が教えるだろう! 来るがいい!」

 二人との間に距離を置き、エチレングリコール怪人は戦いに備えて身構える。
 その様を見据える吾郎とサダトは――ベルトを起動させる動作に入った。

 彼らの手は、「G」を――あるいは、「a」を描いていく。

「今、僕のヴィンテージが芳醇の時を迎える――変身!」

『SHERRY!? COCKTAIL! LIQUEUR! A! P! SHERRY!? COCKTAIL! LIQUEUR! A! P!』
「変身ッ!」
『AP! DIGESTIF IN THE DREAM!!』

 吾郎のベルトにワインボトルが収められ、サダトのバックルのレバーが倒されると、二人の体を真紅のエネルギーが包み込んでいった。

 そしてその中から、新たな姿となった戦士達が飛び出していく。

 ――「仮面ライダーG」と、「APソルジャー」の強襲である。

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