第一章 鉄仮面の彦星
第6話 仮面の戦士
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原因で社会からも迫害された彼は、たった独りでシェードの刺客と戦い続けていた。
――恐れはなかった。
愛する者を守る事、それだけがGを戦いへと突き動かしていたからだ。
「人間社会は改造人間を受け入れない。そして我々は裏切り者を受け入れない! 貴様の行く末に、安住の地などないのだ!」
「安住の地なら、ある。彼女という、安住の地が」
Gは語る口を止めることなく、拳を握り締める。これから始まる戦いに、己を奮い立たせるために。
「その安住の地を守る為に、僕は貴様達に立ち向かって来た。これまでも――これからも」
Gはエチレングリコール怪人と真っ向から向き合い、握り締めた拳を構える。しかし、怪人に怯みは無い。
「馬鹿め! 私の体は猛毒の粘液で満たされている! さっきはバイクでの追突だったから通じなかっただけ……直に触れれば貴様とて!」
「なら――触れなければいいんだろう?」
言うが早いか、Gの胸のプロテクターから、同じ形の物体が現れた。
それは彼の右手に渡り、掌中に収まると同時に、先端にソムリエナイフを思わせる刃が出現した。
「し、しまっ――!」
まばゆく閃くGの剣が、凄まじい勢いでエチレングリコール怪人に向かって行く。一切の隙を与えない、電光石火の連続攻撃。
7年間に渡る実戦経験の賜物である、その剣技を前に――怪人は防戦を強いられた。
「うっ、ぐうっ!」
後ずさりするしかない。怪人に焦燥が走る。
反撃しようと踏み込めば、間違いなくそこから生まれる僅かな隙を狙われ、切り裂かれてしまうだろう。
防御するために突き出した彼の両腕からは、激しく火花が飛び散り続けていた。
一方で、Gも攻撃を緩めるつもりは全くなく、流麗かつ素早い剣捌きでエチレングリコール怪人を圧倒する。
「――ハッ!」
そして、連続攻撃の末に繰り出された、大きく振りかぶった一撃。
「グギャアァアッ!」
それを浴びた怪人は、容赦なく吹き飛び、再び地を転げ回った。毒性の粘液を撒き散らし、怪人は二度に渡って襲い来る痛みにのたうちまわる。
鮮やかな身のこなしで武器を操るGとは対照的だ。
「これ以上は無駄な事。早々に諦め、降伏することだ。幸い、ここに改造人間を人間に戻せる姫君もいる」
「――!? ど、どうして私のことを……!」
「シェードのヨーロッパ支部と戦っている最中、奴らの情報網から君のことを偶然知ったんだ。……まさか、日本に来ているとは思わなかったが」
「……」
「――さあ。貴様も改造人間としての役目を捨て、人間に立ち戻れ。僕も、不要な争いはしたくない」
先刻の滑らかな動きからは想像のつかないような毅然な姿勢で、Gは怪人に降伏を勧告する。だが、エ
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