暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第36話「事件が終わって」
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「「....はぁ...。」」

 俺とマドカは二人揃って溜め息を吐く。

「あ、あのー...二人共...?」

「ごめんユーリ、ちょっと落ち込んでるだけ。」

「結局桜さんに振り回されただけだしなぁ...。」

 今は夕食も終わって少しある自由時間。
 俺たちは桜さんに念のため動けるように言われてたんだけど、結局何もする必要がなかった事に少し落ち込んでいる。
 ...いや、動く必要がなかったのはいいことだけど...振り回された感があって...。

「それに、トーナメントも初戦だけ行って後は中止だよ?ひどいと思う。」

「折角色んな相手と戦えるチャンスだったのに...。」

 マドカとも久しぶりに全力で戦えるチャンスだった。
 ...鷹月さんにはちょっと悪いけど。

「ふ、二人とも案外試合が好きなんですね...。」

「そりゃあ、自分の力が再確認できるし。」

「そういうものでしょうか...?」

 高みを目指す者にとってはそういうものだと思うけどな。
 トーナメントをこなす事で、足りない所とか新たな発見もあるだろうし。

「...というか、肝心の桜さんはどこなの?」

「あの人は部屋に作り置きしておいた夕食を食べた後、またどっか行ったよ...。」

 相変わらずあの人の行動力は半端ない。
 さすが束さんの幼馴染だ...。

「桜さんの事ですし、心配の必要はないでしょうけど...。」

「...あー、ユーリからすればどうしているか気になっちゃうよね。」

「....はい...。」

 顔を赤くしながらマドカの言葉に答えるユーリ。
 ...?なんで顔を赤くしてるんだ?

「ん?呼んだか?」

「っ、ひゃぁあああっ!?」

 そして、突然の後ろからの声に、ユーリが飛び上がるように驚く。

「..って、桜さんか...。」

「なんでユーリ驚かしてるの...?」

「いや、俺もここまで驚くとは...。」

 見れば、ユーリは顔を赤くし、涙目で桜さんを見ている。
 ...いきなりとはいえ、ユーリも驚きすぎだな。

「それで、いきいなり現れましたけど、どうしたんですか?」

「いや、やる事を大体終えたから、皆の所に来ただけだ。」

 つまり何かしにきた訳じゃなく、終わったから来たのか...。

「何をやって...やらかしてきたんですか?」

「なぜ言い直した...。...ちょっとな。会社の試作品って言ったところか。」

 あれ?桜さんにしては普通な事を...。

「それと、デュノアに関して色々根回ししてきたから、明日はちょっと騒ぎになるな。」

「やっぱりやらかしてるじゃないですか...!」

 デュノ
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