暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第36話「事件が終わって」
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       =桜side=





 事件も終わり、一度部屋に戻った俺は、また違う所に来ていた。

「あったあった。自室謹慎のついでに、やっぱり取り上げられてたか。」

 本来は教員以外立ち入り禁止な場所に、それはあった。
 ...え?どうして入ってるかって?ちょっとした野暮用だ。

「機嫌は....よくはないよな。」

【――――。】

 そこにあるのは、一つの白い鎧。
 ...つまり、一夏の専用機である、白式がそこに置かれている。

「あー、何も言い返せん。悪いな。こんな役目やらせる羽目になって。」

【―――、――――。】

 感じられる不機嫌な“意思”に俺はただ謝る。

「一応、これであいつはしばらく自室謹慎だ。そして、後は臨海学校までで、この役目は終わり。...あと少しの辛抱だ。」

【――。】

「...いや、嫌なのはわかるけどさ...。」

 やっぱり、少し子供っぽい部分あるよな...。

「...まったく、この端末に繋がるようにすれば、少しはマシになるぞ。」

【―――?―――!】

「お、おう...。わかったわかった。」

 缶バッチサイズの端末を取り出し、そういうと凄い勢いで食いついてきた。

「一応、周りには会社(うち)の作ったAIとしていてくれよ?まだ世間にばらすのには早すぎるし、お前の身も色々危険になる。」

【――――。】

「うん。いい子だ。」

 端末と白式を繋げ、しばらく処理を待つ。
 監視カメラには何も映らないようにしておいたが、早く終わらないものか...。

「...なぁ、今の所、“覚醒”しているのはどれぐらいいるんだ?」

【―――?】

 その間、少し暇なので会話をする。

「コア・ネットワークで情報を共有してるんだろ?わからないか?」

【―――.....―――。】

「...そうか...。はっきりわかるのはお前とユーリちゃんの所だけか。」

 意思の表面化しているISはほとんどないんだな。
 俺の想起もまだだし。

「....よし。処理が終わった。じゃ、また後でな。」

【―――。】

 そそくさとその場を後にし、監視カメラの映像を元に戻しておく。
 ...ふぅ、千冬に見つからずに済んだか。

「窮屈すぎたもんなぁ...。いやぁ、持ってきてよかったよかった。」

 先ほどの端末を見ながら、俺はそういう。

「(さて...大きなイベントは後は臨海学校だけ。しばらくのんびりさせてもらうか。)」

 デュノア関連も終わらせたし、普通に日常を謳歌するか。









       =秋十side=


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