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東方叶夢録
幻想郷について
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、ですか?」
霊夢が渡してきたのは数枚のお札だった。
「昨日みたいに襲われたら大変でしょ?弱い奴なら退治、多少強くても足止めにはなるわ」
「ありがとうございます」
お礼を言って札をポケットにしまう。少し懸念していたルーミアのような存在に対策が出来たのは叶夢に安心感をもたらした。
「ま、あんま遅くならないのよ。夜は強めのが活発になるし」
「了解です、日が昇ってるうちに帰ります」
「ん、いってら」

《回想終了》
「こんな感じでして」
「なるほどな、確かにこれから幻想郷で暮らす以上幻想郷を知るのは必要だろう。持ってくるから少し待っててくれ」
そう言って慧音は奥の部屋に入っていった。叶夢はただ待つのも暇なので寺子屋を観察して現代の学校との違いを探した。
「ふむ…全体的に木製で机が横長で椅子がないってくらいですかねぇ。そんなに変わらないんですね」
寺子屋とは学校の元になったものなので 基本的な構造は変わらないのである。そうしているうちに慧音が戻ってきた。
「お待たせ、少し古いものだがあまり変わっていないはずだ」
「ありがとうございます。もう一つお願いがあるんですけど」
「うん?ああ、紙と鉛筆だな。そこに置いてあるから好きに使うといい」
「重ね重ねありがとうございます」
叶夢はそう言って地図を眺めた。全体図から人里の内部地図、森の地図などそれぞれ古風な地図だが何がどこにあるのかはわかった。
「これが博麗神社っと…」
全体図の地図を模写しつつその地の名前を書き込んでいく。
「……一応聞いておくが君は今書いているところに全て行くつもりか?」
「そのつもりですけど…」
「ふむ…少し忠告してもいいかな?」
「何でしょう」
慧音は真剣な面持ちで叶夢の書いた地図の1部にバツを付けた。
「いいか、このバツ印をつけたところは人間が行くところじゃない。命が惜しくば行かないことだ」
「それは…怖いですね」
「ただの脅しじゃなくて本気の忠告だ。決して行くな」
「……」
慧音は本気で叶夢の心配をしていることがわかった。いったい何があるのかという好奇心はあるがそこまで言われると行かない方が良いように思える。
「わかりました、絶対行きません。けど、何があるか教えてくれませんか?」
「ああわかった。まずこの紅魔館だが……」

「今日はありがとうございました」
「いや、私も楽しかったよ。生徒達よりも真剣に聞いてくれるしな」
夕方になり地図も書き終え叶夢は帰ることにした。
「それでは、さようなら。また来てもいいですか?」
「ああ、いつでも来てくれ。私でよければ力になろう」
そう言って2人は別れた。
叶夢が歩いていると人里の人たちから視線を感じた。
「……?」
その視線は特に観察する様子もなく敵意があるわけでもない。チ
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