第二十七話 新しい学校その十二
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「それって」
「コーヒーはそのまま飲みますと」
「甘さがないわね」
「そうですよね」
「お砂糖入れ過ぎだったんじゃないかしら」
「俺そう思いましたけれど」
「それかスイーツと一緒に飲んでそう言ったか」
その甘さを共に味わっていたというのだ。
「どれか、かしら」
「そこはわからないですね」
「お砂糖を入れていたかも知れないわね」
「その可能性が一番高いですかね」
「ブラックのコーヒーにね」
絶望の様に黒く、とも言われている。それならばコーヒーにはミルクを入れていないと考えていいだろう。
「そうしていたのかしらね」
「ブラックでお砂糖を入れる」
「私はよくクリープを入れるわ」
「紅茶もですね」
「ええ、紅茶はミルクティーよ」
そちら派だというのだ。
「レモンティーは嫌いじゃないけれど」
「あまり飲まないですね」
「ミルク系好きだから」
「そっちですか」
「ええ、私はね」
「地獄の様に黒くはならないですね」
「そうはね、まあそれでもね」
実際にコーヒーの中にクリープを入れながらだった、優子は龍馬にさらに話した。
「コーヒーもね」
「飲まないといけないですね」
「ええ、注文したものは飲む」
「そうしないといけないですね」
「勿体無いから」
だからだというのだ。
「飲みましょう」
「そうですね、このお店のコーヒー美味しいですし」
「是非ね」
「ええ、そういえば優花はコーヒーは」
「飲むけれど」
「あまり飲まないですね」
「お茶が好きなのよ」
優花はというのだ。
「日本のお茶も中国のお茶も好きで」
「紅茶もですね」
「お抹茶味のお菓子も好きで」
こちらもというのだ。
「よく飲むのよ」
「そうですよね」
「あの娘と会ったら」
その時もとだ、優子はコーヒーを飲みつつ微笑みながら言った。
「紅茶をね」
「ご馳走ですね」
「そうしたいわ」
こう言うのだった。
「是非ね」
「カステラと一緒に」
「カステラは私も食べたいわね」
長崎名物のそれはというのだ。
「どっちかというと」
「あっ、そうですか」
「好きだから」
そのカステラがだ。
「だからね」
「あれ美味しいですよね」
「大好きよ」
優子にしてもというのだ。
「あのふわりとした感じも甘さもね」
「ケーキみたいで」
「そう、だから好きなのよ」
「優子さん甘いものも好きですしね」
「日本酒も飲むけれど」
それでもとだ、優子は龍馬に答えた。
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