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世界最年少のプロゲーマーが女性の世界に
23話 一夏VS鈴 その3 & 無人機戦 ラスト
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いといけない。

「千冬姉……あのISはなんだったんだ?」

「……分からん」

 あの無人のISはなんでIS学園を襲ったのか。なんであんな理解に苦しむ行動を取り続けていたのか、やろうと思えばもっと被害を出すことだって出来ただろうし、俺と鈴を倒すことだって出来たはずだ。
 それだけあのISのスペックと戦闘テクニックは群を抜いていた。今まで相手にしてきたISの中で一番と言ってもいいレベル。正直言って、今でも勝てたことが信じられない部分はある。

「お前と他の専用機持ちには話しておくが、あのISは無人だった」

「! やっぱり、そうだったのか……」

「心当たりがあったのか?」

「いや、余りにもちぐはぐな行動でおかしいと思った」

「……ふむ。あのISの残骸はIS学園で回収した。これからその調査もしなければならん。それで何か分かればいいのだがな」

 ……千冬姉にお願いしたらあのISを見せてくれたりはしないかな。

「この事は人には話すなよ? 一応、機密だからな」

 ……機密だったら俺のような一生徒は難しいか。今回は当事者だったから特別に教えてもらったようなものだからな。

「分かった。千冬姉、仕事頑張って」

「ではな。しっかり休めよ愚弟」

 そう言って千冬姉は身を翻して治療室を出て行った。

―――――――――

 カツン、と無機質な硬質音が2つ鳴り、僅かな反響音を残しながら消えていく。

 そうして2人は向かい合った。

 月夜 鬼一と鳳 鈴音の2人の視線がぶつかる。

「……鬼一」

「……? あぁ、鈴さん。鈴さんも一夏さんのお見舞いですか? 山田先生のお話だと目が覚めたみたいですよ」

 いつもと変わらない鬼一。始めた会った時と同じトーンの声。冷静さ、人によっては冷たさすら感じさせるその声色。その声に鈴は違和感を感じた。その違和感の正体が何なのかまでは分からなかったが。

 いや、今に関して言えばそんな違和感など鈴にとってはどうでもいいことであった。

 その冷静さが鈴にとっては不愉快と言ってもよかった。ここで手を上げなかったのは奇跡と言ってもいい。

 ただ激情を押さえつけるためか、鈴は顔を伏せて肩を震わせた。

「……鈴さん?」

 そんな鈴の姿を見て鬼一は顔をしかめ、鈴に声をかけた。

「……なんで、なんであんた、一夏にあんなこと言ったのよ……?」

 その言葉に鬼一はアリーナでのことを思い出す。だが、それがどうして鈴の肩が震えているのか繋がらなかった。いや、繋がらせるつもりもなかった。

「あんなこと? あんなこととはなんでしょうか?」

「……っ!」

 鈴と鬼一の両者の身長差は10cm前後開いており、鬼一は鈴は
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