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世界最年少のプロゲーマーが女性の世界に
23話 一夏VS鈴 その3 & 無人機戦 ラスト
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来たんだ。自分だけだったらあの戦闘はもっと悲惨な結末が待っていたかもしれない。

「……そんな、そんな無茶をするな……。お前に死なれたら、死なれたら私は……っ!」

「ごめん……。本当に心配かけてごめん、千冬姉……」

 でも今は千冬姉に謝る。

 それしか、出来ない。

―――――――――

「……簡単な検査を行ったが、命に別状はないようだ。特に後遺症も残らないらしい」

 ホントかよ千冬姉。あっちこっちギシギシ言ってんだけど。まぁ、命に関わらないらしいしそれは幸い。でも、しばらくはこの痛みと付き合うことにはなりそうだった。完全な自業自得だからどうしようもないが。

「だが内容が内容だからな。念のため精密検査を受けろ。IS学園にはそれくらいの設備があるし医者も居る。授業は補講を設けてやるからそっちは気にしなくていい」

 そういえば鬼一も俺との試合が終わった後、会長が鬼一に無理矢理精密検査を受けさせたらしい。
 正確な事情は分からないがあの試合の時、鬼一もかなり無茶をやっていたらしく一時は後遺症が残る危険性もあったらしい。千冬姉の話だと、それから鬼神にリミッターを設けた。
 なるほど。だから鬼一は練習の時、あの時のようなずば抜けた速さを出すことが出来ないのか。つっても今の鬼神の速度でも対応が出来るわけではないから、俺からすればどっちでも変わらないのだが。

「わかったよ千冬姉」

「無事で良かったが、今後はこんな無茶をするな」

 再度念を押され、思わず頬を掻いてしまう。

「んと……千冬姉」

「なんだ大馬鹿者?」

「う、いや……その本当に、心配かけてごめん」

「結果的に無事だったから良かったが、だからと言って心配かけていい理由にはならん。二度とこんな真似はするなよ。状況が状況なだけに許されるかもしれんが、お前の身体はお前だけのものじゃないのだからな?」

「あぁ、分かってるよ」

「とりあえず、今日はもう休んでろ。あとで医者も来るから特に問題なければ部屋に戻ってもいいが2、3日は満足に飯も食えないことは覚悟しておけ」

 うげ、胃がやけに重たいとは思ったけど飯も食えないのか。食堂におかゆとかってあったっけな。最悪、購買に売っている栄養ゼリーとかで我慢するしかないか。育ち盛りには辛いけどしょうがないか。

「分かった。……千冬姉はまだ仕事か?」

「色々と後処理が残っているんでな。始末書という忌々しいものとこれから格闘だ。流石に山田くんに押し付けるわけにもいくまい」

 千冬姉が顔をしかめてるから本気で書類仕事したくないんだな。それがどんな感じなのか俺は知らないから迂闊に突っ込まないほうが良さそうだ。

 だけど、確認したいことはあるからそれは聞いておかな
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