第1話『不具合の世界』
[2]次話
-カーテンが閉めきった部屋で俺は目が覚めた。「あぁ…もう、いや“やっと”朝か?さて…ゲームを終わらせようか」電源を入れっぱなしだったPCに体を寄せキーボードを打ち込む。俺がやっているのは今流行りのネトゲ『Another Of War』通称“AOW”。そこに一通のメッセージが届いた。「くはは…よし、100対1かぁ…面白ぇ」俺は承諾のメッセを送った、その数分後すぐに会場へとワープした。目の前には100人の重装備をつけたユーザー、そして俺、篠宮 黒鉄(シノミヤ クロガネ)ただ一人。いや…ただのリンチじゃねぇか!!おかしいだろ!?バカか!?勝てるわけねぇ…まぁ、いいか…勝てるし。「ぐぁっ…チートだ…こんなバケモノ、いたら駄目だろ…」最後の一人を倒して俺はやり遂げた達成感と悔しさに見舞われた。なぜ悔しがるか…それはつまらなかった、それだけだ。相手は100人。それだけでかなり俺は不利だが、おまけに相手は全員がチーターだった…しかし俺はノーマルユーザーだ。こんな奴等とは、殺り合ってもつまらない。「はぁ…またつまんねーゲームだった。」俺はAOWを閉じ天井を見上げ深呼吸し呟いた。「…この世界、全てがただの不具合だ。」
[2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ