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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第三章
二十七話 STAR T SABER《星と刃》
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えば、お二人はどういったご関係で……?」
「ん?あぁ、言ってなかったかな、彼は私の彼氏なんだ」
「「!?」」
「違う、それはない」
さらりと言ったミカヤに二人が目を向いた直後、呆れたようにエーデルがきっぱりと否定し、ミカヤが「つれないなぁ」と苦笑した。一瞬何が何だか分からなくなる双子に、ミカヤは楽しそうに笑いながらいった。
「あぁ、ごめんごめん、今のは冗談。まぁ、今みたいに、ちょっとしたおふざけに即座にツッコミを入れてもらえるような関係、とでも理解してもらえればいいよ。平たく言うなら、武道仲間かな」
「武道仲間……」
「ですか……?」
「そう、彼の持つ武道と、私の持つ天瞳流という武道、お互い武道の精神を持つもの同士、彼の技術を見て、私から声をかけたんだが、これが存外気が合ってね、たまにこうして、一緒に練習に来たりするわけだ」
言いながら肩をすくめるミカヤの横で、エーデルが小さくうなづく。双子のイメージからすると、エーデル・シュタインという人物にはもっと気難しいイメージがあったのだが、ミカヤのやや馴れ馴れし気な態度に対して彼は特に嫌がる様子も見せない。それだけ互いに相手との距離感を理解しているということなのだろう。
[マスターは基本的に他人とおしゃべりするのが得意ではありませんからねぇ、ミカヤさんのように積極的にコミュニケーションを取ってくれる方……特に女性は貴重なんですよ!あ、お二人も、出来れば嫌いにならないで上げてくださいね?不器用ですけど、とってもいい男の子なんです]
「……イーリス、黙ってて」
[イエスマイマスター!!]
唐突にしゃべりだしたイーリスを即座に黙らせるエーデルだったが、その頬が若干朱くなっているのに二人は気付く。その様子を見て、ミカヤはにこりと笑うと、一言だけ。
「ほら、可愛いだろう?」
「ミカヤ……!」
したり顔でこんなことを言った。反射的に顔を上げたエーデルは焦ったようにそれを止めようとしたが……
「あはは……」
「そうですね」
「…………!」
先ほどよりいくらかやわらかい笑顔でほほえましそうに二人がこんなことを言うので、結局何も言うことなく、ただ無言で先を歩き出したりするしかない。
「拗ねさせちゃったかな、さ、私達も行こうか」
「「はい」」
エーデルに続いて廃車場を歩き出した面々が連なる廃車たちの間を抜けるとそこには他よりだいぶ開けた空間が広がっていた。大型の車などを処理するために必要なスペースなのだろう。本来中央に車が置かれるのだろうそのスペースには、今は二台のクレーン車が止まっている。そしてそのクレーン車のクレーン先端には……
「え……?」
「これ、は……」
二階建ての大型バスが「吊るされて」いた。
異様な光景だ。大型のクレーン車のクレーン先端から伸び
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