第二十七話 新しい学校その三
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「私達はずっとね」
「これまで通りですね」
「そう、ずっとね」
「これからもですね」
「私達は姉妹よ」
これまでもそうだったしこれからもというのだ。
「このことは変わらないわ」
「ずっとですね」
「そうよ、表で言われていることはどうでも」
「真実は、ですか」
「私達は姉妹なのよ」
優花の性別が変わり戸籍上の関係は従姉妹同士となる、だがそれでも現実はこれまで通りというのだ。
「優花は弟じゃなくなったけれど」
「妹ですね」
「そのままよ」
こう言うのだった。
「絆はね」
「ずっと変わらないですね」
「私もこのことがわかったから」
優花の身体のことを聞き悩みに悩みその末でだ。
「この考えは変わらないわ」
「結論が出たんですね」
「そうよ」
まさにというのだ。
「もうね」
「そうなんですね」
「それでね」
優子は龍馬にさらに話した。
「今から楽しみにしてるわ」
「またあいつと一緒に暮らせる日が来ることを」
「そうしてるわ」
「そうですか」
「そう、幸せにね」
ただ再び共に暮らせる様になれるだけでなくというのだ。
「そうした日が来ることをね」
「そうなんですね」
「正直一人だとね」
一人暮らしについてだ、優子は龍馬にこう話した。
「一見気楽だと思うでしょ」
「実は、なんですね」
「家事は何でも一人でしないといけないし」
さもないとまともな食事を食べることは出来ないし部屋も散らかり放題になってしまう、洗濯ものも溜まる一方となる。
「それに寂しいのよ」
「一人だとですね」
「そう、あまりいいものじゃないわよ」
「そうしたものなんですね」
「少なくとも私にとってはね」
優子としては、というのだ。
「そうよ」
「そうですか」
「家事はね、お料理はともかくとして」
困った苦笑いでの言葉だった。
「特にお掃除がね」
「大変ですか」
「お休みの時にいつもしてるけれど」
それでもというのだ。
「ずっと優花がやってくれてたから」
「あいつ凄い奇麗好きですからね」
「任せっきりだったから」
「ああ、そうだったんですね」
「ええ、お洗濯もね」
「それは洗濯機に入れるだけですよね」
龍馬は洗濯についてはこう優子に尋ねた。
「そうですよね」
「いえ、これがね」
「苦手ですか」
「苦手というか毎日しないといけないでしょ」
「毎日ですか」
「女の子は結構洗いものが多いのよ」
服のそれがというのだ。
「私は毎日運動もしてるから」
「ジャージとかタオルとか汗で濡れて」
「だから余計に洗濯ものが多いけれど」
「毎日洗濯するとなると、ですか」
「これが結構面倒なのよ」
「二日に一回とかはされないんですか」
「それをすると私の
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ