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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#4
PRIMAL ONE
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純粋な、ただ一人のフレイムヘイズとして彼女を養成してきた
淑女にとっては大分面白くない話だが(詳しくは「原作」第五巻参照)
本当に嬉しそうに微笑む少女を見ているとソレを否定するコトは出来ない。
「そう、でありますか。それは、よう御座いましたな」
 なので若干引きつった(くどいようだが他人には解らない)
声で応じるのみだった。
『そういうコト』 なら自分がもっとこの方に相応しい、
麗しく高貴な名を考えたのにと、桜髪の淑女は心中で歯噛みする。
 兎に角、自分は 「その名」 で
この方を呼ぶ事はないだろうと密かに決心し、話題を変えた。
「お互い、積もる話もありますし、
あなた方も質疑がある事で御座いましょう。
そこのソファーにかけてお待ち願うのであります。
いま、お茶などお淹れ致しましょう」
 そう言って淑女はメイドそのままの立ち振る舞いでキッチンへと向かう。
「待って! 私も手伝う!」
 その後に嬉々とした様相でシャナも続いた。
「……」
「……」
「……」
 見た目と雰囲気は文句の付け所が無いほどに一流のメイドであったが、
ヴィルヘルミナの接客動作は恐ろしいほどにぎこちなかった。
 花柄のトレイに乗せられたティーカップは、
嵐の海原で翻弄される筏のようにガチャガチャと震えていたし
(持つ者の顔が無表情なのが一層の危うさを感じさせた)
たどたどしい手つきで配られたカップに淹れられた紅茶は熱く濃く、
そして異様に苦かった。
 ジョセフも花京院も一口啜ったのち無言でカップをソーサーに戻し、
承太郎は手も付けない。
 約一名、どこぞのスタンド・レストランのように大袈裟な歓声を上げながら、
三杯おかわりした変わり者もいたが。
「ヴィルヘルミナのお茶飲むのも、本当に久しぶりね」
 珍しく承太郎の真向かいに座ったシャナが、
カップを両手で持ちながら隣の淑女に笑顔で告げる。
「お口に召したようで、なによりであります」
 二人の間にしか伝わらない感覚を共有するフレイムヘイズを見据えながら、
承太郎はやれやれと学帽を抓んだ。
「ふむ、ではそろそろ、
こちらの質問に答えてもらってもよろしいかな?
ヴィルヘルミナさん」
「私の事は、ヴィルヘルミナと呼び捨ててもらって構わないのであります。
マスター」
(紅茶は苦かったが)一応落ち着いた雰囲気の流れるキャビンで
発したジョセフの言葉に、彼女が応じた。
「おぉ! そうか! そうか!
じゃあオレもそうさせて貰うぜッ!
ミ〜ナちゃん♪ とか呼んでもいいかい!?」
(アナタには言っていないのであります)
 何故か隣に座った銀髪の青年を伏し目で一瞥しながら、
「その名」 で呼んだら討滅するという心情の元淑女は視線を切った。
「では、ヴィルヘルミナ
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