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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
オレンジ&メタヴァーミン
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正体を知ってるんだろ!だったら、その力であんたをぶっ殺してやるよ!!」

言い終えると、ロザリアの全身から微粒子(ナノマシン)が湧き出し、仮想体(アバター)がみるみると変化していく。腕、足、顔、アバター全体が未知の光に(さら)され、変化している。

数秒後、全身を覆っていた光が消え、目の前に現れた人物はもはやロザリアではない。

人型の昆虫系モンスターだ。

体全体が白に変色。顔には大きな黒い複眼、頭部に触角(しょっかく)がそれぞれ2つずつ備わっている。

口にはそれほど大きくない、ストロー状の細長い口吻(こうふん)。背中には4枚の翅がぶら下がってる。

体の形状は人間と同様、手足がそれぞれ2本ずつ備わっているが、姿形を一言で表すなら、(ちょう)の姿をしたメタヴァーミン__《バタフライ・ヴァーミン》。

「う、ウフフ……ウハハハハハハハハ!!」

完全なる変異を遂げたバタフライは、もう何も恐れるものなどない、といった感じで堂々と俺に向かって哄笑(こうしょう)した。

「どうだい!これがあたしの本当の力だ!!」

先ほどまで愕然としていた10人の男達も、バタフライが現れた途端に余裕を取り戻し、再びニヤニヤと笑いを浮かべながら、粘つくような視線を投げかけてきた。

俺が見たところ、メタヴァーミンなのはロザリア1人だけ。残りの10人は全員、普通の人間のようだ。つまり彼ら10人はロザリアがメタヴァーミンだと知りながら、今ままでずっと結託(けったく)してきたのだろう。メタヴァーミンが相手なら俺も簡単に倒され、自分達が勝利を収める、と(たか)(くく)っているのだろう。

「……愚かな奴だ」

俺は少しも動揺せず、奥の手を使うことにした。

「本当なら変身せずに済ませたかったが……やむを得ないか」

不意に、俺の腰から銀のベルトが出現した。次いで、時空の壁を破る衝撃波と共に《カブトゼクター》がビューと翅音を鳴らしながら優雅に辺りを飛び回り、俺の右の掌に降り立った。

「変身」

ベルトにセットした直後、ゼクターホーンを引いて右側に展開した。

【Henshin】

電子音声が鳴り響き、無数のナノ粒子が全身を包み込んでいき、未知の鎧が全身に覆われる。

【Change Beetle】

全身を完全に覆い尽くした後に現れたの形態は《クリサリスフォーム》ではなく__《クイックフォーム》だった。

ゼクターバックルに装填する直後にゼクターの角を展開すれば、クイックフォームのまま直接変身することが可能なのだ。

変身した途端、バタフライは驚愕した。

「な、何……!?」

バタフライに続き、10人のオレンジプレイヤーまでもが驚愕の表情を浮かべ、唖然(あぜん)としていた。

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