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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
オレンジ&メタヴァーミン
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様子から見て、どうやら俺が噂の《赤いスピードスター》だということを知らなかったようだ。それ以前に、10人のオレンジ達は目の前の状況をまったく理解できてない様子だった。それも仕方のないことではある。
立ち尽くすカブトは10人のオレンジ達のことなど気にせず、いつの間にか右手に握られた
短剣形態
(
ダガーモード
)
のカブトライザーと共にバタフライに向かって駆け出す。
駆けながらジャンプし、空高く舞い上がったカブトはダガーモードの柄を両手で逆手に握り締め、バタフライに目掛けて急降下した。
バタフライは攻撃を防ごうと両腕を上に向けたが、剣先は両腕による防御をも簡単に払い除け、胸板に命中させた。腕に火花が散り、後方へと押しやられ、よろめいた。
休む暇も与えず、右手でダガーモードを逆手に持ち替え、バタフライの体に何回を斬りかかった。
蝶のメタヴァーミンは隙を見て左腕を振り動かしてカブトの横顔に当てようとしたが、瞬時に体勢を低くしてかわし、左拳を腹に叩き込んだ。
ドォン、と強い打撃音と共に火花が散り、体勢を崩したバタフライはよろけ、後ろへ追いやられた。
しかし……
バタフライは体勢を直し、シュン!という短い音を立ててその場から突然姿を消した。カブトの眼には相手の動きがしっかりと見えていた。
「鬼ごっこの始まりだ」
【Clock Up】
シュッ!!
高速移動能力
(
クロックアップ
)
が発動され、周りの時間が止まった。10人のオレンジ達はまるで人形のように固まって立ち尽くし、舞い落ちる砂埃、
塵
(
ちり
)
の1つ1つが異常なほどにゆっくりと動き、橋の下で流れる小川の音も聞こえず、
気儘
(
きまま
)
に吹く風も通らない、全てが加速した世界。
この能力を使っていると、時々だが時間の外側へ追い出されたような感じがする。初めてクロックアップを使った時は、恐怖さえ感じたくらいだ。
彼らの見えない世界で、バタフライとの交戦が再開された。
バタフライは両腕を振り回して一撃を与えようとするが、対するカブトは後ろへ下がりながら安々と避け、タイミングを狙って左キックを食らわせた。次いで、左拳でパンチ。右のダガーを振り翳し。
左パンチ。ダガーの振り翳し。左パンチ。ダガーの振り翳し。左パンチ。ダガーの振り翳し。
繰り返し同じ攻撃を何度も与え続け、瞬時に
短剣形態
(
ダガーモード
)
から
銃形態
(
ガンモード
)
を変形させた。引き金に指が触れた途端、敵の胸部分に狙いを定め、撃った。
ビシュ!という発射音を響かせ、先端から一発の赤いレーザーが放たれる。
胸を貫通してダメージを与え、「グルル!!」悲鳴のような声を上げながら後方へ飛ばされた。
ダメージを受けたバタフライの体にかなりの負担がかかり、クロックアップが解除され
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