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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
ボス初戦
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に飛び掛かり、タゲを取る。俺とキリトが顔を見合わせると、一番近くのセンチネルに向かってダッシュした。
こうして、ついに最初のボスモンスター戦闘が開始された。《イルファング》のHPゲージは4段。3段目までは右手の斧と左手の盾を武器に戦うが、4段目に突入するとそれらを捨て、腰のタルワールを抜く。そこで攻撃パターンがガラッと変わるのが最大の難関だが、アルゴの攻略本にはそれも余さず書いてあった。最初の骨斧はもちろん、タルワールに切り替わってから放たれるソードスキルの種類と対処法は昨日の会議でキッチリ確認済み。
E隊、G隊からこぼれてきた《センチネル》の相手をしつつ、俺は視界の端で最前線の様子も捉え続けたが、戦術が
破綻
(
はたん
)
する気配は感じ取れなかった。
壁
(
タンク
)
部隊と
攻撃
(
アタック
)
部隊のスイッチ及びPOTローテーションは充分に余裕があるようだし、視界の左端に小さく表示されている格レイドパーティーの平均HP残量も8割あたりで安定している。
……切り殺してやるよ……、データの化け物が。
《悪魔》と戦う時以外はあまりないことだが、俺は全身全霊で突っ込んでいく。
あらゆる動作から無駄が排除され、それゆえに技は速く、剣は重い。重武装のコボルド衛兵が振り回す恐ろしげな
長斧
(
ハルバード
)
を、一瞬の
斬撃
(
ざんげき
)
で遥か上空にまで弾き返し、「スイッチ!」というキリトの一言と共にフワリと飛び退く。代わりに俺がコボルドの前に飛び込んでも、敵はまだ激しく
仰
(
の
)
け
反
(
ぞ
)
ったままで、がら空きになった胸元の弱点に《レイジスパイク》を撃ち込むのは簡単だった。
喉の急所に《レイジスパイク》を撃ち込まれたコボルド衛兵のHPゲージが、わずかに残った。ソードスキルを放った後の硬直が解けるや
否
(
いな
)
や、同じ場所を最小限の動きでチクッと突く。それで敵のHPはゼロになり、青い破片を撒き散らして消滅。
その時、ボスコボルドの最初のHPゲージが消えた。最前線でディアベルが「3本目!」と叫び、壁の穴から追加の《センチネル》が飛び降りてくる。
自分達はオマケ部隊だということも忘れ、俺は手近な1匹に向かってダッシュした。
……アルゴリズムで動くモンスターがこの世界の《戦い》なら、俺がつい最近までしていた現実の《戦い》とは似て非なるものだった。
本来の感情とは無関係に、まだまだ戦いは続いていく。この世界は仮想が作り出した幻で、全てが偽物だとしても……俺やプレイヤー達が、ここに存在しているのは紛れもなく真実だ。
衛兵が振り下ろした斧を、黒紫髪の剣士が高々と打ち返していく。次の瞬間、自ら「スイッチ!」と叫び、片手剣と共に敵に向かっていく。
コボルドの王とその衛兵対プレイヤー45人の戦いは、予想を上回る順調さで推
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