第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#3
STRENGTHV 〜Sacred Lovers〜
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! ギャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハァァァァァァァァァァァ――――――――――――!!!!!!!!!!!!!」
己の勝利を誇示するように、船長服を纏った獣が威嚇するような
体勢で歓喜の叫声をあげる。
そこで始めて承太郎を、自分に反抗する雄を見据え、
おまえの目の前で “ソイツ” をメチャクチャにしてやると強く訴えた。
そのとき。
「フッ、フフフ、ハハ、アハハハハハハハハ!」
惨絶なるその場に不釣り合いな、無垢な少女の笑い声が流れた。
「!?」
背を向けた体勢で途切れる事の無い少女の嬌声に、
醜獣は困惑した表情で眼を白黒させる。
ソレに併せて。
「クッ、ククククククク、フハハハハハハハハハ」
少女と寄り添う青年までが、抑えきれなくなったように笑みを漏らす。
極限の恐怖により気が触れたのか?
しかし確信した勝利に水を差す二人の声に、醜獣は額に青筋を浮かせ脈動させた。
「アハハハハハハハハハ、まだ、気づいてないみたいよ? 承太郎」
「フッ、ククククククク、注意深く見りゃあすぐ解るのにな。
まぁこの辺が、所詮はエテ公ってコトか」
「ウ、ウギ……ウギィィィィィィィ……ッ!」
笑い過ぎて苦しそうに俯く少女に、
スタンド使いの獣は歯を剥き出しにして唸る。
「何か、怒ってるみたい。もう、止めて、可笑しくて死んじゃいそう」
「確信した勝利の誇りに傷がついたと言った所か?
イヤ、傷はつかねぇか。エテ公に……」
寄り添いながら交歓する二人の言葉に、少女が終止符を打つ。
「誇りなんて、ないものね」
振り返りながら一瞥する顔に、小悪魔的な微笑を浮かべて。
「UUUUUUUUUUUUUUGYAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
AAAAAAAAAA―――――――――――――!!!!!!!!!!!!!!」
胎から生まれ落ちて以来初めて、
全身が張り裂けるほどの憤怒にその身を苛まれた獣は、
その貌をより醜く崩壊させてシャナに飛び掛かる。
しかしソレに一切怯む事もなく、二人は二人のまま言葉を発した。
「あぁ〜あ、うるせぇうるせぇうるせぇ」
「傷つくのはッ!」
そこで凛とした表情に返った少女は、
背後から迫る気配と承太郎の瞳に映る姿に振り向きながら指先を弾く。
「おまえの脳天よッッ!!」
天井スレスレに跳躍した獣の瞳、その野生の動体視力が闇に煌めくナニカを捉えた。
(!?)
ソレが刻印の入った鉄鋲だと認識したのは、
生々しく開いた疵口に飛弾が穿たれたのとほぼ同時だった。
同じ箇所を二度刻まれる痛みは、単純にダメージを二回受けるモノとは桁違いの地獄。
余りの激痛に発狂する者もあるというその着弾に、
獣の瞳孔が裏返り意識は異世界へと浮遊
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