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先恋
先恋〜此処でも君と〜
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、お願いします」
「藤木 春樹です、お願いします」
「橋本 和徳です、お願いします」
「東野 修作です、お願いします」
「片脇 梓です、お願いします」
…………………………………………………………………
……………………………………………………
十五人全員が挨拶を終える。
「お願いします????」
全員が沙奈に一礼する。
「はい、お願いします」
沙奈も一礼する。
「よし!じゃあミニハーの準備!準備は手短にな??」
「はい??」
部員達が準備を始める。メジャーを引き、ミニハードルを並べる。ミニハードルを使ったアップを始める。
「はい!一本目??」
陸太の声を掛け声に、全員が大きな声で返事をして走り出す。チームワークの良い、素晴らしい部だ、と沙奈は思う。沙奈もその部員達の努力に応えようと、一人ずつのフォームを見て、悪い部分は治すよう指示をした。ミニハードルを数本やると、「ながし??」と陸太が叫ぶ。また部員達が返事をし、百メートル程の距離わ8.5割のスピードで走る。リレーメンバーはバトンを持ち、固まって走る。
「はい!給水??」
サクサクと進む部活。誰かが置いてけぼりを食らう事はない。全員が一丸となり、動いている。部室前で部員達が休憩を始める。
「今日のメニューは、専門をする、」
数名の部員が飛び跳ねるように喜ぶ。専門をするとすれば、走り幅跳び、走り高跳び、ハードル、短距離、長距離………、どの種目が居るのかと、沙奈は楽しみに思っていた。
「準備??」
「はい!」
部員達が全員散らばる。それぞれの種目の準備を始める。
「春先君って、何の種目?」
沙奈が陸太に声を掛けると、陸太は微笑み、
「高ですよ、」
と言った。走り高跳び…、陸上の中で、沙奈が最もカッコいいと思う、大好きな競技……。
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