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HUNTER×HUNTER 六つの食作法
001話
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俺はゴン!」
「おっとこれはご丁寧に、俺はシャイルだ、好きに呼んでくれて良いぜゴン君」
「俺の事はゴンで良いよ、シャイルさん!」
「はははっだったら俺の事もシャイルって呼び捨てでいいぜ」

ガッチリと握手を結ぶ、なぜかこの事は仲良くなれそうな気がして成らなかった。

「シャイル紹介するね、こっちがクラピカでこっちはレオリオ!」
「私はクラピカ、宜しく頼む」
「レオリオだ、宜しくなシャイルさんよ」
「ああシャイルだ」

新たに紹介されるゴンの友人達、軽く挨拶と名前を交わす。

「ねっシャイルはどうして試験受けようと思ったの?」
「ゴン、いきなり会った人にそういう事を聞くのは失礼に当たるぞ」
「構いはしないって。簡単に言えば身分証明が欲しかったのさ」
「身分証明?そりゃ如何して」

シャイルの言葉に無意識に聞いたレオリオ、彼の質問はある意味正しい答えだろう。しっかりとした環境で生まれたのでならば身分は証明されている筈だろうと。そんな彼にクラピカは軽く小突いた。

「ってぇな、何すんだよクラピカァ!?」
「詮索しすぎだぞっと言う事だ」
「だから良いって、俺ってば生まれてから親の顔も知らねぇし兄弟がいるのかも知らねぇ。それに俺ってば捨てられたみたいだし戸籍無いんだよなぁ、お陰で就職に困るわカード作れねえわで大変な訳だ。んでハンターライセンスを取りに来た訳だ」

涼しい顔で理由を語るがそんな顔で語る物ではない位に重い、が本人が最後に浮かべた笑顔に下手に聴かないほうが良いと相手は思った。本人は全く気にしていないと理解させた。

「それとクラピカありがとな、俺の事気遣ってくれたんだろ?俺が根無し草だって事気にしてるかもしれないって」
「ああ。だが要らぬ心配だったようだ」
「だけど嬉しかったぜ、ありがとな」
「っ……あ、ああ」

クラピカの少々戸惑ったような言葉、それを皮切りと無かったのかトンネル内にけたたましく鳴り響いた。一瞬にして言葉が消えて周囲の人々は更に集中力を高めている、更にピリピリとして行く空気。シャイル達も気持ちを切り替える、それから少しするとトンネルの奥の壁が上へとスライドしていく。

―――大変お待たせ致しました。ただいまをもってハンター受験者の受付時間を終了いたします。
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