暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第三十六話 過去の話
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
れ?これってうちの部屋やん」

そう、モニターが映し出したのははやての部屋。その部屋のベッドの上でモゾモゾと動く二つの何か。

そしてそれはすぐにわかった。

〈うぅん、ぜんくん……〉

〈すぅ、すぅ……」

眠っている二人とは、はやてと全なのである。しかもはやては全に抱きついている。

「うわぁぁあああぁぁぁぁぁ!!!???小さい頃のうち、なにしとるん!!!???」

「ああ、そういえばあの時一緒に寝てって駄々こねられたんだっけ……」

小さい声で爆弾を投げ込んできた全。しかし、取り乱しているはやての耳には聞こえなかった。

〈うぅん……〉

〈……ん?〉

と、映像の中の全がのそりと起き上がる。

その時、

Anfang(起動)

機械的な音声が鳴り響く。しかし、熟睡しているのかはやては起きない。つまりこの部屋の異変に気付いているのは全だけだ。

〈なんだ?〉

と、全は以上の原因を見つけた。本だ。表紙に剣十字が描かれている本。はやてはそれに見覚えがあった。

「あれって闇の書?え、でもこの本が起動したのって、まだ先の話じゃ……」

『そうです。この時、本来なら闇の書は起動する筈がありませんでした』

はやての疑問にリインフォースが答える。

『そもそも、闇の書は高い魔力適正のある人間を選び、主とします。そしてそれが主に該当しました。ですが、この時、闇の書はもう一人の魔力適正に呼応され、起動したのです』

「もう一人って……」

「そう、俺だ。闇の書は俺の魔力に反応して起動した。この時、俺は既に自身の魔力に気付き鍛錬していたからな。それに反応したんだろうよ」

『そうです。しかし、本来の主は主はやてのみ。イレギュラーな起動により闇の書は一部の機能しか起動しなかった。守護騎士システムも機能せず』

そして映像に視線を戻すと、闇の書の置いてあった場所を中心に魔法陣が広がる。それはベルカ式の魔法陣だ。そして何かが構築されていく。

〈起動……起動……起動……え?〉

そこに現れたのはリインフォースだった。しかし、その姿は小さい。当時の全達と同じ位の身長だろうか。

『私だけが、不完全な形で起動したのです』

〈な、なぜこのような中途半端な起動に……それも、私が現界し守護騎士システムが起動していない?なんだ、なぜこのようなイレギュラーな覚醒が……〉

〈貴様、何者だ?〉

〈…………貴様こそ、何者だ?〉

全は即座に立ち上がり、デバイスであるシンを起動。一瞬で呆けていたリインフォースの後ろを取り、シンをリインフォースの首元に突きつけている。

しかし、リインフォースも寸前で気づいたのか、魔力の塊を左手に構築。それを後ろ手ながらも
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ