第1章 第3話 最強は鬼の足元
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だけど信じられないという考えしか持てないような顔をしている。
「ル……ルイ…ス?」
そう呟いたクリスがルイスの方に目をやると先の攻撃により絶命したと思われていたルイスが立ち上がろうとしていた。
あまりの出来事に頭が回らず全員が動けないでいる。
「人は…死ぬ瞬間、魂と共に恨みが出る……それはやがて怨霊へと変わり…僕の元へと集まってくる……」
完全に立ち上がるルイスの首と心臓付近の傷は完治していた。そして血塗れのルイスの顔には…いや目には青白い光で覆われていた。明らかにルイスの雰囲気とは別物だと感じざるを得ないオーラがルイスから感じられる。それはどんなに格下の兵士だろうと、どんなに弱いただの人間だろうと感じ取れるほど強大で凶悪だった。
「死にぞこないが…」
「死にぞこないというのは少し違うな……」
ルイスが言葉を発した瞬間、それと同時にルイスは右足で床を踏みしめた。その瞬間隊長以外の全員が倒れる。
「貴様…何を…」
「何…このままの姿では、我が弟のこれからに関わるからな少し眠ってもらう」
「口調が…」
「本当は優しい弟の口調のままにしたかったんだがな、俺にはそれは合わない」
「何を言っている」
「気づかないか?俺はルイスとは違う。俺は殺されたルイスの兄だ」
「二重人格か…」
「そうだな、今回は無理やり出させて貰った。優しいあいつだ殺したお前にだろうが見逃すだろうからな…俺が始末する」
「何を……ちっ、だがな俺だって王国軍最強の一角を担っているんだ。たかが鬼ごときに遅れを取るわけが」
言葉を放った瞬間隊長の首を絞める。苦痛に歪んだ表情でルイスの方を見る。そのままルイスは言葉を繋げる。
「御託は要らねぇんだよ。それにてめぇ如きにたかが鬼ごとき…何て言われる筋合い何てねぇんだよ」
そのまま首をかけていた手の力を強める。グシャッという音が響き隊長は絶命する。
「79」
そして、ルイスは隊長の剣を持ち寝ている他の兵士5名の首を切り落とした。
「84」
喉を潰された隊長と首を切り落とされた兵士の死体はもの飛ばしの魔法でそのまま王国軍へと飛ばした。
そこにある血とともに。何事も無かったかのような、前の綺麗な状態へと戻っていた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「……………」
少女は見てしまっていた。生まれついて持っていた恩賞の力でルイスの眠りの魔法は弾かれたからだ。そしてあの残忍で残虐で無慈悲なルイスを……
「あれ…が、ルイス…君?」
震えた。震えていた。あの姿を見て、あの表情を見て、あの行動を見て震えていた。
「……かっこいい……」
恥ずかしがり屋な彼女が、自
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