第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#2
STRENGTHU 〜Steel Gigas〜
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!」
「やめんか! ポルナレフ、お主もフザけておる場合か!
遊びで来とるのではないのだぞッ!」
その身長差も厭わず口喧嘩を始める二人をジョセフが諌める。
「いずれにしても、これで誰かがいるのは確実みたいね。
この猿を飼育してるヤツがどこかにいるはずだわ」
自分まで叱られて面白くないシャナが少しむくれた顔で言う。
その背後で、突如空間を歪めるような異質な音。
「ボクのハイエロファントを、隈無く這わせて確かめてみようか?
敵が複数なら、一人か二人は発見出来ると想う」
腰の位置で腕を組む中性的美男子の横で、
異星人のようなスタンドが翡翠の燐光と共に浮いていた。
「待て、さっきも言ったが孤立するのは極力避けるんじゃ。
君のスタンドは我々より遠くへ行けるが、
いざ敵の攻撃を受けたらすぐには駆けつけられん」
「しかし、このままじゃ埒が開かねーのも事実だぜ。
オレらの船にタンカーブッ込んで中に来るよう挑発しときながら、
相手が姿見せねーってのも妙だしな。
時間稼ぎか消耗戦狙ってるのかは知らねーが、
後手に回るのは気が進まねー」
張り詰めた精神を宥める為、煙草に火を点けた無頼の貴公子が紫煙を吹きながら呟く。
「ではどうする? 空条 承太郎」
それまで押し黙っていたアラストールが、シャナの胸元から問う。
「相手の狙いが見えねー以上、
ここは多少リスクを負ってもやはり敵を探し出す必要があるな。
つまり “陽動” さ。
誰か一人が 「囮」 になって、船内を歩き回る。
他のヤツは別の場所で待機し囮に敵が喰いついたら全員で叩く」
シャナの長い髪に紫煙がかからないように注意しながら
フィルターの根本を焦がした承太郎は、携帯灰皿に吸い殻を放り込んで制服にしまう。
「フム、確かに危険を伴うが現状ではそれしかない、か。しかし……」
「囮、ね」
ジョセフの言葉を受けたシャナは、傍に佇む銀髪の青年を見上げる。
「オ、オレ、か!? いや、だがもし、敵が一斉に襲ってきやがったら……
ご、ごめんだぜ! シャナ、おまえの方が炎を目眩ましにして
逃げ易いんじゃあねーのか?」
「私だってイヤよ」
騎士と人の狭間で揺れる青年に、少女はシレッと答える。
「自分がイヤなものを人にやらせるなぁーーーーーーッッ!!
どおーゆー性格してんだオメー!!」
その青い瞳を限界まで見開いたポルナレフの叫びを、
シャナは視線を合わせずに流した。
「やれやれ、人の話は最後まで聞くもんだぜ。
言い出しっぺだ、 「囮」 は当然オレがやる」
予期せぬ言葉に全員が同じ方向を向いた。
「空条! しかし!」
「危険よ! 承太郎ッ!」
切迫した声をあげる美男子と美少女を、
オレは良いのかよとポルナ
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