第2章:異分子の排除
第35話「その太刀筋の輝きは」
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「...構えろ。お前が培ってきた剣の道、ここで見せてみろ。」
「なぜ今貴女としなければならない。」
しかし、シグナムの言葉に箒は竹刀を取ろうとしない。
「....お前の剣、それはお前が信じた者の剣を追いかけたものではないか?」
「...どういう事だ。」
「簡単な事だ。...お前の剣には何かに憧れた想いがあった。」
シグナムは何かの大会に出たりしていないが、剣に関しては秋十に迫る修練を積み重ね、一般人とは思えない“強さ”を持っている。
「憧れ...?」
「....自覚なしか。....なら...!」
「っ!?」
首を傾げる箒に、シグナムは一気に接近して竹刀を振りかぶる。
「ぐっ...!」
「はぁっ!」
上段からの振り下ろしを咄嗟に防ぐ箒だが、すぐに切り返され胴に一撃を喰らう。
「今のは軽く当てただけだ。...大会優勝者が、その程度か?」
「っ、貴様...!」
シグナムは軽く挑発し、箒をやる気にさせる。
「来い。....その心にある迷い。私にぶつけてみろ!!」
「っ、はぁあああっ!」
剣道着を着る事もなく、二人は剣で語らい始めた...。
「っ、ぐ...!」
「どうした。これで終わりか?」
数十分後、シグナムの前で箒は竹刀を支えに膝をついていた。
「(つ、強い...!これほどの実力者が、なぜここに....!)」
「....随分と、あっけないものだな。」
既に立とうともしない箒に、シグナムは呆れるようにそういう。
「大方、信頼を置いていた織斑があんな事を仕出かして、裏切られた気分になったのだろう?」
「...そうだ...。昔は一夏と共に剣道を修めていた。なのに...なのに一夏は剣の道に背くような...人としてダメな事を...!」
「そうだな。あれは人としてありえない行為だ。」
襲撃という緊急事態に味方に斬りかかる。
例え洗脳されていても、それは箒にとって許せない行為だった。
「...一つ聞きたい。...お前の目指した相手は、本当に織斑なのか?」
「っ、何を言う!それ以外に、誰が...!」
疲労により行き絶え絶えになりながらも箒は否定する。
「...私には、篠咲秋十を目指していたように見えたのだがな。」
才能などなく、それでも努力を積み重ねた事による、無骨なまでの美しさ。
それを目指しているように、シグナムには見えたのだ。
「っ...!誰が、あんな奴を...!」
「....本当にそうなのか?」
いくらなんでも、剣をぶつけ合っただけでわかるほど、シグナムは異常ではない。
しかし、そ
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