第二十五話 外の世界へその十四
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「気をつけてね」
「暴力を振るったり浮気したり」
「ギャンブルもあるわ」
それもというのだ。
「そうしたことに手を出している人が多いから」
「気をつけないといけないですね」
「どれも悪いけれど特に暴力ね」
これが問題だというのだ、最も。
「これを振るう男とはね」
「絶対にですね」
「一緒になったら駄目よ」
例え何があってもというのだ。
「本当にね」
「さもないと不幸になるのは自分ですか」
「だからね」
「結婚は特にですね」
「気をつけてね」
「わかりました、部活もそうで」
「結婚は特によ」
副所長の言葉は真剣だった、そうしたことを話しながらだった。優花を学校の隅から隅まで案内していった。
そしてだ、それが終わってだった。
学校を後にする時にだ、副所長は優花をさらに別の場所に連れて行くと言った。
「今度はね」
「はい、次はですね」
「アパートに行くわよ」
そうするというのだ。
「貴女が入るね」
「この学校の近くですか」
「ええ、すぐね」
まさにというのだ。
「そこだから」
「そうですか、すぐそこですか」
「そこに行くわよ」
こう優花に言った。
「いいわね」
「わかりました」
「それじゃあね」
次はアパートに行くのだった、優花はこれからの生活の場所を知っていった。彼女は明らかに新しい人生を歩みだしていた。
第二十五話 完
2016・6・12
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