第二十五話 外の世界へその七
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「スカートになるとね」
「余計にですね」
「そうよ」
まさにというのだ。
「この学校の制服のスカートも短いから」
「本当は膝まであるんだがね」
校長の今の言葉は苦笑いのものだった。
「最近の着こなしの流行でね」
「折るから」
そうして短くするからだといのだ。
「結果としてそうなるの」
「短くなるんですね」
「そうよ」
「ミニスカートですか」
「興味あるかしら」
「見ることは嫌いじゃなかったです」
男だった時の嗜好からの言葉だ。
「それは」
「男の子は基本そうね」
「女の子の脚については」
「性癖というかね」
「やっぱり異性への意識ですね」
「自然とそうなるのよ」
個人それぞれの性癖があるにしてもというのだ。脚が好きであったり胸が好きであったりそのそれぞれの大きさや形についてだ。
「どうしてもね」
「そうですよね」
「ええ、けれど今は女の子だから」
「ファッションとしてですか」
「どうかしら」
「まあうちの学校は制服の規則は緩やかだから」
校長も話す。
「特にだよ」
「スカートを短くしてもいいんですか」
「構わないよ」
「そうですか」
「男の子にしても結構だしね」
制服の規則は緩やかだというのだ。
「ブレザーだがね」
「それじゃあ」
「君の好きな様にしたらいい」
制服についてはというのだ。
「髪の毛やアクセサリーも特に五月蝿くはないよ」
「自由にですか」
「したらいいよ」
「そうですか」
「そこは貴女の好みにしてね」
副所長もこう優花に言う。
「アレンジしてね」
「わかりました、それじゃあ」
「とはいってもまだそこまで考えられないわね」
「そうですね、制服と私服のことだけで頭が一杯で」
実際にそうだとだ、優花も答えた。
「それ以上は」
「考えられないわね」
「はい、まだ」
「そうね、じゃあ徐々にね」
「ヘアースタイルやアクセサリーのことも」
「メイクもよ」
つまり化粧についてもというのだ。
「考えてね」
「そういえばクラスの女の子も」
「メイクしてるわね」
「しています」
高校生もメイクをする様になって久しい、今は中学生はおろか小学生からかも知れない。かつては違ったが。
「よく」
「それじゃあね」
「メイクのこともですか」
「考えてね」
「お化粧ですか、僕が」
「ファンデーションやルージュ、それにアイシャドーね」
「多いですね、そういえば」
ここで優花のことをまた思い出してだった、優花は言った。
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