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剣士さんとドラクエ[
110話 昔話2
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にも親らしいことが出来なかったんだから今だけは甘えなさい」

 闇が揺らめく。だんだん、闇は光に変わる。眩くなって、思わず私は目を閉じた。体が上下して、どんどん進んでいくのが感じられた。

 夢のはずなのにアーノルドの体温は温かくて、それにすがってしまいそうだった。なんでだろう。人肌恋しいのかな?

「ほら、あれが小さい頃のラプソーン。可愛いだろう?よく遊んだものだ。今はただのアホだが」
「……え」

 思わず目を開ける。開けると……そこはなんだか変なところだった。セピア色の空間で、私たちだけ普通に色があった。目の前にはラプソーンには到底見えない少年と、アーノルドそっくりの少年が駆け回って遊んでいて……どういうこと。

 ラプソーンは人間だったの?

「それは違う。ラプソーンは魔神だからな。最初はただの魔族だった。それだけのことだ」

 今のラプソーンの顔は知らないけれど、生意気そうな少年がアーノルドと一緒になって普通に遊んでいる姿が妙に……眩しい。ただの無垢な子どもが……あの悲劇を生み出す原因となるってわかっているんだから。

・・・・
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